メキシコ人の夫と2人の娘と世界中を引っ越し&旅行三昧の日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。
こんにちは。ポルトガル領アゾレス諸島在住のYuです。
近年、注目の旅行先として世界中から脚光を集める国・ポルトガル。日本でもインスタグラムを通して、そのカラフルで可愛らしい街並みが評判を呼び、人気急上昇中なんです。
ただ、旅行先として人気なのは首都リスボンと第二の都市ポルト。どちらも本当に美しく見ごたえのある街ですが、他の都市まで足を延ばす方は、まだまだ少ないのが現状のようです。
しかしそんな小都市こそ、それぞれ違った魅力にあふれた美しいところで、ぜひぜひ行ってみてほしい場所なんです。なので、今回は人気のリスボン・ポルトをはじめ、まだあまり知られていない小都市まで、ポルトガルで絶対に行ってほしいおすすめの観光スポット20選を紹介していきたいと思います!
この記事の目次
ポルトガルの首都は見どころ満載 リスボン編
①まずはポルトガルが誇る世界遺産から ジェロニモス修道院
ポルトガルの首都リスボンのベレン地区にある「ジェロニモス修道院」。
ポルトガル黄金期の象徴的な建物で、大航海時代に得た巨額の富がふんだんに使われた、豪華絢爛な外観には圧倒されること間違いなしです。
元々は、エンリケ航海王子の功績とインド洋航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマの偉業に敬意を払い、また航海の安全を祈願して建設されたとのこと。私たちは時間の都合で内部の見学はしなかったのですが、外部を見るだけでも見ごたえたっぷりでした。
②テージョ川を見守る要塞 ベレンの塔
こちらは、上記のジェロニモス修道院と一緒に1983年に世界遺産に登録された「ベレンの塔」。テージョ川を行き交う船を監視し、河口を守る要塞として16世紀に建てられたそうです。
塔の内部を見学することもでき、とても人気の観光地なので、行列を避けるには午前の早い時間帯に行くことをおすすめします。
近くの川沿いにはレストランが並び、少し歩くと緑豊かな公園もあるので、時間に余裕のある方はのんびり散策するのもよさそうです。
③ポルトガルの黄金時代に思いを馳せる 発見のモニュメント
1960年にエンリケ航海王子の没後500年を記念して建てられた「発見のモニュメント」。高さ52mの巨大モニュメントには、エンリケ航海王子を先頭にマゼランやヴァスコ・ダ・ガマなど大航海時代に活躍した偉人たち33名の像が並んでいます。
モニュメント上部にはエレベーターで登ることができ、ジェロニモス修道院やベレンの塔をはじめ、テージョ川やベレン地区の街並みなど壮大な景色を眺めることができます。
地面には世界地図のモザイク画が。それぞれの国にはポルトガルが「発見」した年が併記されています。
日本地図もあり、こんな遠いところで日本とのつながりを感じられ、なんだか嬉しくなりました。
また、ここはヴァスコ・ダ・ガマがインド航路へ旅立った際の船出の地だそう。航海者たちも見たであろう景色を眺め、当時の偉人たちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
④リスボンの下町を散策 アルファマ地区
下町情緒漂うエリア「アルファマ地区」。細い路地が入り組み、住居エリアや小さなカフェなどが点在しています。1755年のリスボン大震災の被害を免れたこのエリアは、リスボンで最も古い街並みが残り、どの景色を切り取っても絵になる美しさ。
私たちはあえて行き先を決めず、ブラブラ散策。美しい路地を見つけては足を止め写真を撮ったり、小さなカフェで休憩をしたりしました。
「女泥棒市」と呼ばれる、蚤の市に遭遇。この日は元旦だったのですが、多くの出店があり、たくさんの人で賑わっていました。
かわいらしい陶器や、古いアズレージョ(ポルトガルの装飾タイル)、絵画や古着までなんでもありの品ぞろえ。私は旅先で切手を集めるのが好きなのですが、古い切手もたくさん売られていて、掘り出し物を探すのがとても楽しかったです。
お土産屋さんでは買えない、自分だけの特別なお土産を探してみてはいかがでしょうか。
毎週火曜日と土曜日の午前から夕方5時ころまで開催さているそうです。
⑤古都の街並みとテージョ川の絶景 サンタ・ルジア展望台
アルファマ地区の丘の上にある「サンタルジア展望台」からは、リスボンの街並みとテージョ川の美しい風景が見渡せます。
展望台の横にある、サンタルジア教会のアズレージョの外壁も必見です。
私たちが行ったのは6月だったのですが、ちょうど紫色の花が満開で、アズレージョとのコントラストがとても美しかったです。展望台自体にもアズレージョが施されていたり、季節の草花が植えられているエリアにベンチもあったりと、居心地がよく、思ったよりも長く滞在しました。
⑥展望台から見る絶景は必見 サンタ・ジュスタのエレベーター
坂の多い街・リスボンならではの交通手段として作られた「サンタ・ジュスタのエレベーター」。低地にある「バイシャ地区」と高地にある「バイロ アルト地区」を垂直に繋ぐエレベーターで、現在ではリスボンのランドマーク的存在として、人気の観光スポットとなっています。
独特のデザインは、エッフェル塔をつくったエッフェルの弟子によって20世紀初頭に作られたそうです。
屋上は展望台になっていて、カラフルな家とオレンジ色の屋根の可愛い街並みを見ることができます。
私たちが行ったとき、エレベーターに乗るのに長い行列があったので、エレベーターの終着点側である高台から展望台のみ見物で入りましたが、エレベーターを間近で見られましたし、絶景ものんびり眺められたので、大満足でした。
⑦市場をリニューアルして生まれ変わった 大人気のフードコート Time Out Market
リスボンへの旅行で、絶対に行ってみたかったフードコート「Time Out Merket」。
1882年開設のリベイラ市場の一部を大改装して、有名シェフも出店する話題のフードコートとしてリニューアルオープンしたそうです。
ポルトガル料理をはじめ、アジア料理、デザートまで話題のお店が出店し、いろいろな味が楽しめるとあって、行く前からワクワクしていました。
店内はいつ行っても大混雑。そして四方の壁には多数の飲食店が並び、どこも大盛況です。どこから見始めればいいのか悩みますが、2人以上で行った場合は建物中央部にある、飲食スペースで、まずは席の確保をおすすめします。
そして肝心の料理。おすすめは、「Sea Me」というリスボンにある人気店のタコのホットドッグです。下調べをしていた主人いわく、ポルトガルでいくつもの雑誌にも紹介され、絶賛されていたメニューだそうです。
衝撃の見た目ですが、やわらかく下処理された蛸にはニンニクや香草などの絶妙な味付けがされていて、噛みしめるほど口の中に旨味が広がり、本当に美味しかったです。
そしてデザートには、こちらのエクレア専門店へ行きました。ショーケースに色とりどりに並ぶエクレアたち。一番左からキャラメル、オレンジ、ベリー、チョコレートのエクレアです。私たちは全種類注文し、食べ比べをしましたがどれもとても美味しかったです。
デザートを取り扱うお店もたくさんあったので、いろいろなお店で少しずつ買い、食べ比べをするのも楽しいと思います。
ポルトガル第二の美しい街 ポルト編
⑧ポルトのランドマーク ドン・ルイス一世橋
ポルト市内を流れるドウロ川にかかる「ドン・ルイス一世橋」。1886年に建設され、1996年にポルト歴史地区の一部として、世界遺産に登録されています。
2階建て構造の橋で、上層部はメトロ+歩行者、下層部は自動車+歩行者の専用道路になっています。どちらからも、絵画のように美しいポルトの街並みが眺められ、それぞれ違った景色が見られるので、ぜひ両方歩いてみることをおすすめします!
橋自体も美しいので、橋をバックにぜひいろいろな角度から写真撮影をしてみてください。
⑨世界で最も美しい駅 サンベント駅
「世界で最も美しい駅」と評される、サン・ベント駅。ポルトの中心部に位置しているので、街歩きのスタート地点に最適の場所です。
駅構内を彩るのは、なんと2万枚ものアズレージョ!ポルトガルの歴史上重要な場面や、ポルトガル北部の風景、鉄道の歴史などが描かれていて、駅というよりまるで美術館のようです。
駅構内を歩いていた通勤風の初老の男性が、とても素敵に駅の風景に溶け込んでいたので、思わず写真を撮ってしまいました。
電車に乗る用がなくても、ポルトに来たらぜひ立ち寄ってほしい必見スポットです。
⑩ドウロ川と対岸の街並みが一望できる ロープウェー
ポルト歴史地区の街並みを、上空から一望できるこちらのロープウェイ。ドン・ルイス一世橋の上層部分を対岸側へ渡ると、右手にロープウェイ乗り場が見えます。
中は広々としていて、大きなガラス張り。はじめは怖がっていた娘も、慣れてくると「わ~見て見て」と高いところから見える景色に大はしゃぎしていました。
ロープウェイから見える、対岸の街並みとドウロ川の絶景は息をのむ美しさ。私たちが行ったのはお昼ごろだったのですが、次回行くときは夕暮れ時を狙って乗ってみたいと思っています。ここから見る夕焼けは、きっと感動すること間違いなしの美しさのはずです。
⑪名物レストランやバーが立ち並ぶ カイス・ダ・リベイラ地区
ドン・ルイス一世橋のたもと、ドウロ川沿いのエリア「カイス・ダ・リベイラ」には、多くのレストランやバー、露天が立ち並び、夜遅くまで賑わっています。このエリアはレストランの激戦区でもあるので、美味しいお店に出会える確率も高いです。また、川沿いにテラス席のあるワインバーなどで、ディナー後ゆっくりとドウロ川と街並みの美しい夜景を楽しんでみるのもおすすめです。
このエリアから見る景色も素晴らしいのですが、私の個人的なお気に入りは、カラフルで歴史ある建物の風景です。
また、小道に入ると下町情緒あふれる、絵ハガキのような素敵な路地裏の風景が見られ、写真を撮りながら歩くだけで楽しいエリアなんです。
⑫ワイナリー巡りがおすすめ ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア
「ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア」は、ドウロ川を挟んだポルトの対岸にある街です。川沿いには多くのワイナリーが立ち並んでいるので、ポルト名物のポートワインの飲み比べをしたり、ワイナリーツアーに参加してポートワインについて学ぶこともできます。
老舗の「SANDEMAN」というワイナリーは外にテラス席があり、ポートワインの飲み比べや、ポートワインのカクテルなどが試せます。私たちが行ったのは冬でしたが、ヒーターやブランケットも用意されていたので、快適でした。
ポートワインといえば赤のイメージが強いですが、最近は白やロゼのポートワインも人気だそうで、各メーカーとも力を入れているそうです。私は早速白を注文。赤よりも甘みが強く感じられ、個人的には赤よりも好みでした。
もう1軒の老舗ワイナリー「Calem」では、ワイナリーツアーに参加しました。こちらではワイナリー内のガイドツアーの後、ワインの試飲とファド(ポルトガル伝統歌謡)コンサート付きのツアーを申し込みました。
Webサイトから事前に申し込みができ、1人21ユーロでした。
ポルトガルに行ったら1度はファドの生演奏を聞いてみたかったのですが、たいていのお店での演奏開始は20時以降と少し遅め。我が家は乳幼児を連れての旅行で、子供たちの就寝時間は20時。そのためあきらめていたのですが、こちらのツアーは18時から開始と早めとあって即申し込みました。
哀愁のある歌声と楽器の音色はとても美しく、聞けて本当によかったです。
ファドコンサート付きのワイナリーツアーはおそらくここだけなので、ポートワインとファドを1度に楽しみたい方におすすめの場所です。
カラフルな世界遺産のお城がある街 シントラ編
⑬絵本の世界のような可愛さ ペーナ宮
イギリスの詩人バイロンが「この世のエデン」と称えたリスボン近郊の街「シントラ」。宮殿や城壁、王宮など歴史的価値ある建物が点在していて、1995年に「シントラの文化的景観」として、街ごと世界遺産に登録されています。リスボンから電車で40分とアクセスも良いので、リスボンからの日帰り旅行におすすめの街です。
そしてこちらが、シントラで1番人気の観光スポットである「ペーナ宮殿」。カラフルで奇抜なデザインがSNSで話題となり、近年爆発的に人気を集めています。
様々な時代に増築が繰り返された結果、ゴシック・マヌエル・ルネッサンス・イスラムなど、様々な建築様式がミックスされ、現在の独特で幻想的な外観となったそうです。
外壁すべてがアズレージョの部分もあれば、黄色や赤などのカラフルな色の部分もあり、どの部分も現実離れしたユニークなデザイン。まるで絵本の世界に入り込んだかのような錯覚を覚えます。
外にはカフェがあり、昔々王族たちが眺めたであろう絶景を見ながら食事をすることができます。世界遺産の中で食事をする機会はなかなかないと思うので、コーヒー一杯飲むだけでも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
敷地内は広々としていて、そこで娘はイタリア人の男の子とお友達になり、2人でキャッキャッと追いかけっこをしたり、一緒におもちゃで遊んだりしていました。
その姿を見ながら親同士も話がはずみ、「イタリアに来ることがあったら、ぜひ連絡して」と連絡先を交換してくれました。こういう出会いが旅を思い出深くしてくれ、また、旅の魅力でもあるんですよね。いつかこの家族が住んでいるミラノで再会できたらなあと思っています。
⑭一生忘れられない絶景が見られる ムーア人の城壁
次におすすめなのが、ペーナ宮殿から徒歩12分ほどで行ける、ムーア人の城壁。ここは、7~8世紀ころムーア人によって築かれた城跡で、標高450mの山頂に見事な城壁が続き、すべて徒歩で回ることができます。
この天空にそびえ立つ城壁から眺める景観は、言葉を失う美しさ。深い森に囲まれた、シントラの町並みを見下ろすことができます。また、天気が良ければ、上方にはペーナ宮殿を見ることもできます。
今までの旅で見てきた景色の中でも、トップ3に入る心に残る絶景でした。シントラに行く際はペーナ宮殿だけでなく、ぜひぜひこちらにも行ってみてほしいです。
他では見られない美しい街並みが魅力 小都市編
⑮ポルトガル最古の世界遺産の大学がある街 コインブラ
ポルトガル第三の都市である「コインブラ」。ヨーロッパで最も古い大学の一つであるコインブラ大学を擁し、100年以上もポルトガルの首都だった時期もあるこの街は、文化的にも歴史的にも重要な位置づけとなっています。
観光の中心となるのは、世界遺産にも登録されている「コインブラ大学」。丘の上にあるポルトガル屈指の名門大学には、魅力的な見どころがたくさん詰まっているんです。
写真は、大学構内の広場で後方にはシンボルの時計塔が見えます。広場はとても開放感があり、石造りの建物群は美しく圧巻。こんな歴史ある素敵なところで勉強できるなんて、うらやましい限りです。
大学内で、最も人気の観光スポットがこちらのジョアニナ図書館。世界一美しい図書館とも言われていて、2017年公開の映画「美女と野獣」の、野獣がベルに本をプレゼントするシーンのモデルなったのではないかと話題になりました。
床から天井まで古い文献や本がぎっしりと並び、きらびやかな内装は本当に美しかったです。内蔵されている本は現在でも貸出可能で、通常の図書館としての機能をいまだ果たしているそう。
また、図書館内にはコウモリがいて、本につく虫を食べてくれることから、大事にされているんだとか。よく見ると床にコウモリのフンが落ちていたので、「本にフンはつかないんですか?」とガイドの女性に初歩的なことを聞いたら、「夜間はカバーをしているから大丈夫なのよ」と布カバーを広げて見せてくれました。
そしてもう一か所必見なのが、大学内にある教会。小さな教会なのですが、壁一面がアズレージョで覆われ圧巻の美しさです。
大学見学が終わったら、市内を散策。大聖堂や修道院など、見ごたえのある観光スポットが多くあります。
何でもない街角ですが、つい足を止めてしまう美しさ。
メインストリートでは、コインブラ大学の女学生たちがパフォーマンスをしていました。「夏休みの間、こうしてパフォーマンスをしてお金を稼ぎながら、みんなでポルトガル各地へ旅行しているの」と目をキラキラさせて話す姿がとても素敵でした。
娘にも楽器を持たせてくれ、演奏の輪の中に入れてくれました。一緒に踊ったり、太鼓をたたいて観客から声援を浴びたりと、娘にとってとても楽しい思い出になったようで、今でも「コインブラに行って、歌のお姉さんたちに会いたい」と言っています。
ホテルから眺めたコインブラの街並み。夕焼けの景色は言葉にならない美しさでした。
ポルトから電車で1時間、リスボンからも1時間半の距離でアクセス抜群なので、ぜひ訪れてみてほしい街の一つです。
⑯ポルトガルのヴェニスと評される運河の街 アヴェイロ
ポルトから電車で1時間ほどで行ける街「アヴェイロ」は、「ポルトガルのヴェニス」と言われる美しい運河の街です。
街の中を走る運河には、「モリセイロ」というカラフルな小舟が停まっていて、街並みを彩っています。
このモリセイロ、元は肥料用の海藻を運ぶために使われていたのですが、現在は観光用として運河ツアーをするのに利用されています。
私たちも早速川沿いの窓口でツアーを申し込みました。運河を45分かけて巡るガイド付きのツアーで、一人10ユーロでした。
モリセイロからは、カラフルで可愛らしい街並みを眺めながら、街の歴史について学べます。
運河沿いにはたくさんのカフェやお土産屋さんが並んでいて、街歩きも楽しかったです。
⑰別名パジャマタウン。ストライプの家並みが可愛い コスタノヴァ
アヴェイロからバスで30分ほどで着くのが、ビーチ沿いの可愛い港町「コスタノヴァ」。
見どころはなんといっても、ビーチ沿いのストライプに彩られたカラフルな家並みです。漁から帰ってきた漁師たちが「遠くからでも自分の家が見つけやすいように」との思いから、このような目立つストライプ柄に家を塗ったのがはじまりだそうです。
赤や黄色、パステルブルーなど、歩いているだけでワクワクする街並み。カメラ片手にのんびり散策してみてはいかがでしょうか。
ストライプの家並み沿いには、地元の人で賑わうフィッシュマーケットがあります。市場中に飛び交うポルトガル語を聞きながら、ブラブラと見物するだけでも楽しめました。
⑱石畳と白い家並みの小さな街 タヴィラ
ポルトガル南部の街「タヴィラ」は、1時間もあれば歩いて回れる小さな街です。しかし、ローマ時代に建設された橋や、ムーア人の支配時代の面影を残す建築物、アズレージョで覆われた家々など、いろいろな時代の面影を残す街並みは、ため息ものの美しさ。
白い壁と石畳が続く道のり。なんでもない小道でさえ、絵になります。
古いアズレージョに覆われた家。開口の広いドアや小窓、ドアノブのデザインはイスラム建築の影響を受けているんだとか。
こちらは、坂道を上った先にあるタヴィラ城。現在は城壁と塔が残っているのみですが、城壁の内側には季節の草花が植えられた庭園があり、のんびり散策するのにおすすめの場所です。
ローマ時代に建てられたという橋も見どころの一つ。
橋からは、可愛らしい街並みを眺められます。川沿いにはテラス席のあるカフェも並んでいたので、景色を楽しみながらコーヒー休憩するのもいいですね。
⑲イスラムとポルトガルの文化が融合した街 ファロ
ポルトガル南部アルガルヴェ地方の中心都市であるファロは、ポルトガルにおけるイスラム勢力の終焉の地となった街。見どころは、ポルトガルとイスラムの文化が融合された美しくて厳かな雰囲気のある旧市街です。
旧市街に行くには、「アルコ・ダ・ヴィラ」という旧市街を囲む城壁の門を通り抜けます。
門を抜けると、イスラム支配時代の雰囲気が残る静かで美しい街並みが突如あらわれます。
大聖堂前のメイン広場には、オレンジの木が植えられ、白壁とオレンジと緑のコントラストが美しかったです。
ファロの位置するポルトガル南部は、かんきつ類の産地としても有名。南部をドライブしていると、オレンジやレモンの木が延々と続く光景を見ることもできるんです。
そして、ランチやディナーにおすすめなのが「Vila Adentro」という、旧市街の中心部にあるレストラン。古いギャラリーだった建物を再利用した店内には、様々な時代を描いたアズレージョがあり、建物自体にも価値があるんだとか。美しい店内で、伝統的なポルトガル料理を楽しめます。
まるで美術館の中のよう。建物内の見物だけで入ってくる観光客の人も多くいました。
私たち「カタプラーナ」という南部名物の魚介鍋を頼みました。トマトベースのスープに、魚介の出汁がしっかり効いたその味は、日本人なら誰でも好きな味だと思います。
⑳城壁に囲まれた世界遺産の街 エヴォラ
ローマ時代の城壁に囲まれた、中世の街並みが残る街「エヴォラ」。スペイン国境にもほど近い、南東部のアレンテージョ地方の中心都市です。
1986年に「エヴォラ歴史地区」の名で世界遺産に登録された、城壁内にある旧市街の街並みは一見の価値あり。
リスボンからは電車で2時間ほどで行くことができます。
私たちはまず、旧市街をぐるっと囲む城壁沿いに歩いてみました。少し路地裏に入ると、生活感の漂う住宅ゾーン。外に干された洗濯物すら絵になる光景が見られます。
写真は、城壁の隙間に建てられた家。廃墟になっている家もありましたが、まだまだ住民達が住んでいるようでした。家の中がどうなっているのか気になります。
こちらは壁一面アズレージョで覆われた「ロイオス教会」。外観はとてもシンプルで目立たないのですが、内部は必見の美しさです。
こちらは、エヴォラのシンボルでもある大聖堂。建築様式の移行期の12~13世紀にかけて建てられたため、ゴシック建築・マヌエル建築・バロック建築と様々な建築様式が使われ、見どころも多いです。
内部にあるヨーロッパで3番目に古いパイプオルガンは、日本から訪れた天正遣欧少年使節の伊東マンショらも弾いたと伝えられているんだとか。
大聖堂とつながっているゴシック様式の回廊は、重厚な雰囲気。天井が高く、開放感があります。
回廊中央部には美しい庭園があり、癒されます。
回廊部分にある、らせん階段を上っていくと、大聖堂の屋上部分に出ることができ、エヴォラの街並みを眺められます。
そして、街歩きの休憩がてら食べてほしいのが、エヴォラ銘菓「ケイジャーダ・デ・エヴォラ」。
このお菓子は、ポルトガル各地で見かける「ケイジャーダ」という、フレッシュチーズを使った焼き菓子のエヴォラ版。他の都市のケイジャーダに比べ、チーズの味がより感じられ、しっとりなめらかな食感はくせになる美味しさです。街のカフェやケーキ屋で必ず見かけるので、ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
さて、今回はポルトガルのおすすめ観光スポット20選を紹介してみましたがいかがでしたか。
リスボンやポルトの必見スポット、また、それぞれ違った魅力あふれる、おすすめの小都市も紹介しました。リスボンやポルトからも日帰りで行ける都市もあるので、時間に余裕のある方はぜひ小都市のほうへも足をのばしてみてくださいね。きっと忘れられない景色を見ることができますよ!
メキシコ人の夫と愛娘たちと世界中を旅する ママTRIPLER「YU」
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