旺盛な好奇心で、どこでも行き、何でもチャレンジしちゃうWEB系プロジェクトマネージャー。
旅行に求めるものは、刺激と世界遺産と美味しいもの。大学の卒業旅行でロンドンに行ってから、トータルで30か国以上の海外経験を持つ。行ったことのない大陸は残すところ南極大陸のみ!
都会よりも大自然、美術館よりも世界遺産、安全よりも刺激!
見たことのない景色、したことのない体験を求め、これからも世界に旅立ちます!
私たちが日常的に使っている鉄道や地下鉄ですが、鉄道そのものや鉄道に関する世界遺産があるって知ってましたか?
それほど数は多くないのですが、どれも世界遺産として認められただけあって、美しいものや迫力のあるものばかりです。
今回ご紹介する鉄道の世界遺産は6つで、これが現時点(2020年9月)で鉄道と鉄道関連の建築物として世界遺産に登録されているすべての世界遺産です。
(ただし、工場の世界遺産の中の貨物線などは除いています。)
日本は世界的にみても鉄道大国で鉄道好きの方も多いと思いますが、日本の鉄道だけではなく、ぜひ世界の鉄道、しかも世界遺産に登録された鉄道を見に行ってみてはいかがでしょうか?
きっと新たな鉄道の魅力を感じると思いますよ。
それでは、さっそくどーぞ!
鉄道の世界遺産6選マップ
鉄道の世界遺産 ヨーロッパ地図
鉄道の世界遺産 インド地図
一度は乗ってみたい!行ってみたい!鉄道の世界遺産6選
1. 世界初!山岳鉄道の世界遺産「ゼメリング鉄道」(オーストリア)
ゼメリング鉄道(Semmering Railway)は、グログニッツとミュルツツーシュラークを結ぶ全長41.8km、高低差460mの鉄道の世界遺産です。
世界で最初にアルプスを越えた鉄道として有名で、鉄道全体が世界遺産に登録されています。
最も標高の高い駅ゼメリングの街の名称をとって、世界遺産の登録名になりました。(センメリング鉄道とも呼ぶようです。)
ゼメリング鉄道は世界で最古の山岳鉄道であり、最初に登録された「鉄道の世界遺産」でもあります。
この山岳鉄道の特質すべき特徴は、重機やダイナマイトすらない時代にわずか6年の工期で開通し、さらに現在も現役で稼働しているところです。
この鉄道が1854年という150年以上も前に完成していたというのは驚くべき事実ですね。
そのころ、日本にはもちろん山岳鉄道どころか一本の鉄道すら稼働していません。
建設には自然との調和が重要な課題とされており、中でも100を超える石橋はゼメリング鉄道の自然との調和を一層際立たせたものとなっている。
美しい景観を見ながら、のんびりとした世界遺産の鉄道の旅は、素敵な思い出を作ってくれることでしょう。
2. 3つの山岳鉄道が登録された世界遺産「インドの山岳鉄道群」(インド)
現在、インドの山岳鉄道群(Mountain Railways of India)に登録されているのは、
- ダージリン・ヒマラヤ鉄道(Darjeeling Himalayan Railway)
- ニルギリ山岳鉄道(Nilgiri Mountain Railway)
- カールカー=シムラー鉄道(Kalka Shimla Railway)
の3つの路線です。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道が3つ路線の中で最も早く世界遺産に登録されました。
ダージリンといえば世界でも最も有名な茶葉の産地であり、紅茶の輸送と避暑地への交通のためにこの路線が開通しました。
また、「ダージリン・トイ・トレイン」という名称で呼ばれることも多いようです。
次に世界遺産に登録されたのは、ニルギリ山岳鉄道です。
ニルギリ鉄道はインドで稼働している最後の蒸気機関車鉄道のひとつであり、インド最古の山岳鉄道のひとつと言われています。
最後に登録されたのが、カールカー=シムラー鉄道(カルカ・シムラ鉄道)です。
当時の夏の首都であったシムラーの交通のために開通しました。
どれも老朽化が進んだ機関車で、故障による遅延・運休は当たり前のような頻度で起こります。
それも山岳鉄道の魅力のひとつとして、大らかな気持ちで、世界遺産の鉄道を楽しむくらいの余裕を持って利用したいですね。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道
ニルギリ山岳鉄道
カールカー=シムラー鉄道
3. 山岳風景の絶景が続く!見どころ盛り沢山「レーティッシュ鉄道」(スイス/イタリア)
レーティッシュ鉄道(独:RhB: Rhätische Bahn、伊:Ferrovia retica)はスイス最大の私鉄会社であり、サンモリッツやダヴォスなど世界有数のリゾート地を沿線に抱えています。
氷河特急やベルニナ・エクスプレスなどの有名な観光列車を走らせている一方で、地域の生活路線や貨物輸送なども手がける鉄道網を持っています。
レーティッシュ鉄道が多くの路線を持つ中で、アルプスの雄大な大自然を損なうことなく開通した技術と、鉄道と自然の共存が認められ、アルブラ線の一部とベルニナ線の2つの路線が「レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」という名称で登録されました。
スイスとイタリアの国境をまたぐということで、「国境を超える世界遺産」として登録されています。
景観が登録理由になっているだけあり、見所が多く、65mの高さにそびえるランドヴァッサー橋、急勾配を克服するためのループトンネル、氷河湖のビアンコ湖、ヨーロッパ最高地にある駅オスピツィオ・ベルニナ駅、360度のループ走行ブルージオ・オープンループなど盛り沢山です。
レーティッシュ鉄道沿線に広がる雄大なアルプスの山々や氷河、湖などの山岳風景の絶景は一見どころか100見くらいの価値がありますよ!
4. 世界でここだけ!地下鉄の世界遺産「ブダペスト地下鉄1号線」(ハンガリー)
ブダペスト地下鉄1号線(Millenniumi Földalatti Vasút)は100年以上前に開通し、ヴェレシュマルティ広場からメキシコ通り駅まで全11駅を結ぶ地下鉄です。
アンドラーシ通りの地下にあり、共にブダペストの世界遺産の構成要素となっています。
現在ブダペストの地下鉄は4号線までありますが、その内の1号線のみが世界遺産に登録されています。
世界遺産に登録された地下鉄としては世界で唯一ですが、世界最古というわけではありません。
世界最古はロンドンの地下鉄で、次にイスタンブール、その次がブダペストと言われています。
ただ、イスタンブールのテュネルは地下ケーブルカーで走行距離も短く、地下鉄と認められず、ユーラシア大陸初の地下鉄はブダペスト地下鉄であるとする説が一般的のようです。
電気で動く地下鉄としては世界最古のものだそうです。
小さな黄色の列車が可愛いのと、剥き出しの鉄骨が時代を感じさせてくれ、とてもレトロな雰囲気があります。
タイル製の駅名版もオシャレでいい感じですよ。
日本で普段利用する地下鉄とはかなり違っていて、少しおもちゃっぽくもありますが、そういう世界遺産があってもいいかなと思います。
5. 駅とは思えないほど豪華なインド最大の駅「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス」(インド)
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(Chhatrapati Shivaji Terminus)はムンバイにあるヴェネツィア・ゴシック建築様式の豪奢な建築物で、パッと見では鉄道の駅に見えないほど。
プラットホームが全部で18もあり、1日の乗降客数が350万人以上と言われており、インド最大の乗降客数を誇ります。
駅舎全体が世界遺産に登録されていますが、駅舎というよりは宮殿のような建築物で、夜になると豪華絢爛なライトアップもあります。
旧名を「ヴィクトリア・ターミナス駅」といい、長い名称のせいか、「CST」「VT」と呼ばれることが多いようですね。
また、アカデミー賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』の撮影で使われたことでも知られています。
6. 鋼の恐竜とも呼ばれる巨大な鉄道橋「フォース橋」(イギリス)
フォース橋(The Forth Bridge)はスコットランドのエディンバラ近郊のフォース湾に架かる鉄道橋です。
鉄道専用の橋であるため、フォース鉄道橋とも呼ばれます。
全長2530m、海面からの高さ46mという当時は世界一の大きさで、その巨大な姿は「鋼鉄の怪物」「鋼の恐竜」などの愛称で親しまれていました。
1890年の完成から100年以上が経った今でも、その頑強な構造により現役で働いています。
橋好きにはたまらない場所らしく、今でも世界各国から「橋マニア」が集まる観光スポットになっているんですよ。
そんな人気の橋の世界遺産フォース橋ですが、建設に日本人が携わっていたことは意外と知られていません。
イギリスに留学していた渡邊嘉一氏がその人ですが、なんとフォース橋の建設工事監督を務めていたんですよ!
日本人が関わっていた橋の世界遺産、一度は見に行ってみたくなりますよね。
一度は乗ってみたい!行ってみたい!鉄道の世界遺産6選 まとめ
鉄道の世界遺産6選、いかがだったでしょうか?
山岳鉄道の世界遺産が3つ、地下鉄の世界遺産が1つ、駅の世界遺産が1つ、鉄道橋の世界遺産が1つの合計6つの世界遺産を紹介させていただきました。
そして、思っていたよりも鉄道の世界遺産がある場所は偏っていましたね。
ヨーロッパから一番多い4つ、インドからも2つという結果になりました。
他の大陸では鉄道の世界遺産は、今のところありません。
こう考えるとインドに山岳鉄道3路線を含む鉄道の世界遺産が2つもあるっていうのは、すごいことですね!
さて、将来鉄道王国である日本から鉄道の世界遺産が選出される日は来るのでしょうか!?
可能性があるとすれば、個人的には東海道新幹線とか青函トンネルあたりかな〜と思います。
そんな日が来るのを心待ちにしながら、世界の鉄道の世界遺産を全制覇したいものですね。
世界遺産を求めて旅する世界遺産トラベラーTRIPLER「AKIRA」
旺盛な好奇心で、どこでも行き、何でもチャレンジしちゃうWEB系プロジェクトマネージャー。
旅行に求めるものは、刺激と世界遺産と美味しいもの。大学の卒業旅行でロンドンに行ってから、トータルで30か国以上の海外経験を持つ。行ったことのない大陸は残すところ南極大陸のみ!
都会よりも大自然、美術館よりも世界遺産、安全よりも刺激!
見たことのない景色、したことのない体験を求め、これからも世界に旅立ちます!
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