秋田の山の中に住む大学生。普段は勉強で忙しくしてますが、時々旅に出ます!
大学ではリベラルアーツを勉強していて、とくにエコツーリズムと文化人類学のお話が好き。旅先でも、よくエコツアーや秘境に惹かれます。
大好きなものは、竿燈と黄色とお洒落。
TRIPLERでは、一人旅の魅力をたくさん発信していけたらと思います。
こんにちは。一ヶ月間、インドを旅してきました、のどかです!
私にとって、ずーーっと憧れだったインドなのですが、インド旅行を経験した旅人たちが口を揃えて言うように、常時「正直、インド辛い!」と思いながら旅していました😂
衛生環境の悪さやうるさいクラクションにイライラしたり、お腹を下して死にそうになったり、ぼったくられて心が折れたり… そんなインドの「洗礼」も経験し、カルチャーショックが大きかったです。
そんなことから、インドは、エジプトやモロッコと並ぶ「世界三大ウザい国」の一つとしても旅人の中では有名です。
正直、私もそんなインド社会、理解できませんでした!まず、なぜこんなに悪い衛生環境の中に多くの人口が集まるのか!?そしてなんでこんなに人がウザいのか!?
そんな旅も中盤に差し掛かったところ、アムリトサルを訪れて、インドの多様性や、インド社会がいかに宗教的な考えに支えられているかを実感しました。
今回は、そんなアムリトサルやシク教徒の魅力を紹介します!
この記事の目次
1. アムリトサル概要
1.1 場所と行き方
北インド、パキスタン国境近くのパンジャーブ州というところに位置しています。私はダラムシャーラーからバスで7時間かけて向かいました。
他にも、デリーやジャイプル、主要都市からのアクセスがあります。
アムリトサルの中心地・ゴールデンテンプルに隣接する巡礼宿ではバスや電車のチケット手配をしてくれるので便利ですよ!
1.2 アムリトサルの目玉・「ゴールデンテンプル」とは?
アムリトサル1の名所は、シク教の総本山・ゴールデンテンプル!名前通り、日本でいう金閣寺のような風貌です。
シク教という宗教の聖地ですが、異教徒や外国人もあたたかく受け入れてくれる場所です。
入る際には、靴を脱いで、頭にターバンやスカーフを巻いて髪を隠すというルールがあります。
ここは24時間開放されていて、夜にはライトアップ、朝にはここから日の出も見ることができますよ!
寺院の周りは池に囲まれていて、沐浴をしている人もたくさんいます。
巡礼者でいつも混んでいながらも、ゆったりと過ごすことのできる場所です。私は一日中ここで読書したり、写真が大好きな現地の方たちとセルフィー撮って過ごしてました!
1.3 独立運動の歴史が残る「ジャリヤーンワーラー庭園」
世界史を勉強したことのある人なら、「アムリトサル」という地名にピンと来た方もいるのではないでしょうか?
ここには、「アムリトサル事件」の現場であるジャリヤーンワーラー庭園があります。
非武装のインド市民が犠牲になった虐殺事件で、インド独立運動の最大の悲劇とも言われています。
慰霊碑や、実際に発砲したあとを間近で見ることができます。
インドはどこに行っても独立運動の歴史を感じさせる施設がありますが、ここは特に印象的でした!
2. これでもインド??器のデカいシク教徒たち
「インド人=ウザい」との認識を持っている方は多いはず… でも、ターバンを巻いたシク教の方がしつこい客引きやぼったくりをしている場面にはほとんど遭遇しませんでした!
礼儀正しく敬虔な態度、とても気持ちが良かったです。
2.1 ターバンとお髭がトレードマークなジェントルマンたち
シク教徒、✨お洒落✨なんです。一日中、ゴールデンテンプルの中を歩くシク教徒のファッションをチェックしていても飽きなかったぐらいです(笑)
男性は、ぐるぐる巻きのターバンとお髭が特徴的。「体毛を剃ることは禁止」という教えがあるので、みんなとにかく濃い、いわゆる「ソース顔」なのです。
女性のサリー姿も素敵。さすが、「巡礼」とだけあって、ここへ来るためにお気に入りのサリーを着てくる人も多いのだとか。。。
そして、やっぱり日本人は珍しいらしく、歩いているだけで「お洒落してきたから一緒に写真撮って!」と寄ってきてくれました。
2.2 シク教の考え方とは?
日本ではあまり馴染みのないシク教ですが、教義には納得できる部分がたくさんあります。シク教の考え方、一言で説明すると、とにかく「寛大」です!
具体的には…
みんな平等!
インドにはカースト制という身分制度があります。これは、インド人口の約80%が支持するヒンドゥー教の考え方からきています。しかし、シク教は身分制度を完全否定し、平等であることを尊重します。
どこに行っても物乞いの子がいて、毎日のように貧富の差を感じさせるインドにも、こんな考えがあったのか!と驚き。
仕事に励もう!
出家をして聖職につくことを否定し、世俗の職業に就くことを勧めています。
シク教徒の中には、海外に出てビジネスで成功している人も多いそう。確かに、日本にあるインド料理屋さんなどで見かけるインド人って、確かに大きいターバンを巻いているイメージですよね。
他の宗教も尊重しよう!
ゴールデンテンプルが異教徒や外国人に対してもウェルカムな対応をしてくれるように、シク教徒であるなしにかかわらず、優しい人が多いです。
また、ゴールデンテンプルの入り口は四方にあります。これは、「誰もにオープンです!」ということを示しているそう。
3. 旅人にも優しいアムリトサル
3.1 巡礼宿に泊まろう!
異教徒や旅人もあたたかく受け入れてくれるゴールデンテンプルの隣には、巡礼者用の宿があります。
外国人専用のドミトリーもあり、旅行者は3日間まで連泊が可能です。
中はこんな感じで、クオリティーは安いゲストハウスと同じくらい。
トイレやお風呂は別の場所にあり、他のインド人たちと共用になります。ちなみに、多すぎて部屋に入れないインド人たちは地面で雑魚寝…
この宿には決まった宿泊料金はなく、寄付で成り立っています。
3.2 500年続く食堂でいただくご飯
巡礼宿の隣には、「Langar」という、500年もの歴史を持つ無料食堂があり、三食お腹いっぱい食べることができます。おかわりも自由!
(※ 厳密には、「無料」というより「寄付制」です。)
この文化も、器の大きいシク教ならでは。根幹には、「身分に関係なく、誰もが同じものを分け合って食べよう」という考え方があります。こんな感じで、みんな地べたに座って同じものをいただきます。「給食」みたいな感覚ですね!
豆カレーとチャパティをいただきました。
実はこれ、インド旅行中にいただいたご飯の中で一番美味しく感じたものです。
味のクオリティーが高い、という話ではなくて、この食事を用意している過程とか、みんなが集まって、宗教の違う人も外国人もみんなが同じものを分け合うということに、純粋に感動しました。
なんとこの食堂はボランティアで成り立っていて、チャパティを作る人、お皿を洗う人、カレーを作る人… などなど、分業化されています。
一人旅って、他人に合わせず自分のペースで旅ができて最っ高に贅沢な時間なのですが、唯一の難点は孤食になりがちなことでした。こんなに質素な食事でも、誰かとシェアして食べることでこんなにも満足感が違うものか!と驚き、とてもパワーをもらった食事でした。
ちなみに、この食堂の様子を描いたドキュメンタリーがあるので、ぜひチェックしてみてください。(https://youtu.be/n2kE_B_o3Pc)
4. まとめ
アムリトサル、インド旅の中でも、本当に元気をもらった場所でした。
今まで「宗教」というと私の中で排他的なイメージがあったのですが、ここを訪れてみて、そのイメージはガラリと変わりました。
そして、とにかく巡礼に来ているインド人がみんなおしゃれ!
しっかりとターバンを巻いた男性はとても勇敢に見えて、女性たちのサリー姿も、お美しい…
改めてインドの多様性と宗教観を感じられる場所です。
インドに行く際は、是非是非立ち寄ってみてください!
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