20歳からバックパックをスタートして24歳の時に世界一周50カ国の旅に! しかし帰国後ファッションデザイナーになるが海外に行けない事に嫌気がさし起業。目標は「旅を仕事にするトリップラー」という職業を作るの事。とにかく好奇心旺盛で特に知らない食べ物を食べるのが好き。今まで、食べてききたゲテモノは昆虫全般、コウモリ、サソリなどなど、でも、ちょっぴりお腹ちょっと弱め・・・。⇒プロフィールの詳細はこちら
こんにちは!トリップラー今村です。
僕はシリアが好きで過去2度旅をしています。
アラブの春がおこる前はシリアも平和で普通に旅する事が出来ていました。
今は、ISIS、反政府軍、アサド政権の内戦の激化によって
とても旅行できる状態ではありませんが、この記事や写真を通じてシリアの人々の優しさや以前の美しき街並みそして、そこで暮らす平和な日常があった事を少しでも知ってもらえれば…
と思い書かせて頂きました。
僕は、「世界一周してどこの国が良かった?」と聞かれると昔から「アイスランド・エチオピア・シリア」と答えます。
50ヶ国以上旅してきて、それくらいシリアは印象に残る優しく暖かい国だったからです。
この記事の目次
どうしてシリアの内戦が始まってしまったのか?
少し複雑な話になるのですが、これはチュニジアで始まったアラブの春が発端で、北アフリカや中東諸国は独裁政権の国が未だに多く、ある少年の焼身自殺を筆頭にSNSを通じて民主化運動が始まりました。
そして、民主化運動がチュニジアからリビア、エジプト、そしてシリアに渡りアサド政権と反政府軍の戦いが始まります。
そしてその内戦を見てISISがさらに領土拡大などを目的に内戦に参戦してきて今の内戦が激化しています。
興味のある方は、下の動画を見て下さい。
チュニジアで行なわれたアラブの春の解説をかなり分かりやすく、そして詳しく説明してくれています。
今は内戦が原因でシリアの全ての世界遺産が危機遺産リストに晒されています。
古代都市ダマスカス
古代都市ボスラ
パルミラ遺跡
古代都市アレッポ
クラック・デ・シュヴァリエ
シリア北部の古代村落群
世界遺産はこのように全てで6箇所ありますが、内戦で空爆などで形がほとんどなくなっている世界遺産もあります。
偶然にも4箇所、
ダマスカス、パルミラ、アレッポ、クラック・デ・シュヴァリエを
旅していたので5年前の写真で紹介していきたいと思います。
内戦前のシリアの街並み
内戦が始まる前はシリアの街並みは歴史的な建物も多くとても美しい街並みでした。
5年前の写真になりますが、紹介していきたいと思います。
古代都市ダマスカスの以前の街並み
シリアの首都ダマスカスは、オリエントの真珠と言われ中東の中で最も古い都市の1つです。
歴史は紀元前3,000年頃から都市が作り始められエジプトやメソポタミア、そして地中海地域をつなぐ交通の中心となるよな都市です。
街の中は、特に旧市街が美しく、スークの周りを城壁が囲み、イスラム教の4大聖地の1つと言われている「ウマイヤド・モスク」があります。このモスク715年に建築され世界最古のモスクと言われており、1971年に世界遺産となり、イスラム諸国から巡礼のツアーなども開かれていました。
ダマスカスは、シリアの中心にあり、街自体が世界遺産になっています。
スークと呼ばれる日本で言うと商店街のようなものです。
僕は独特なアラビックのミステリアスな雰囲気と歴史を感じる風景が大好きでした。
靴もイスラミックなデザインが入り綺麗です。
スークもこんなに人で賑わっていました。
シリアでは、こうやってお昼からおっちゃん二人が、お茶をしてボケーっと過ごしている場面もしばしば目にします。笑
さらにシリア(中東諸国〜インド)ではおっちゃん同士でも手を繋いだりします。
友情の証だそうです。シリアの役所に行ったときまさかの役所のお偉いさんが手を繋いで出て来て最初は焦りました。笑
ダマスカス名物のドンドルマのアイスで、ピスタチオの味と食感が絶品!
今は、戦場となってしまったアレッポの以前の姿
オリーブ石鹸で有名なアレッポですが、石鹸以外にも町はアレッポのシンボルでもあるアレッポ城や、世界最大級の迷路のようなスーク(市場)などがありました。歴史は紀元前1800年頃からこの地区に人々が住み始め栄え1986年に世界文化遺産に登録されました。
アレッポは、オリーブのアレッポ石鹸で有名な都市でした。
今も普通にロフトとかに置いています。
値段はいくらくらいなのか忘れましたが最上級のものが、ロフトにおいているものより安く買えます。
一番質が良いアレッポの石鹸はシャンプーとしても使えるので旅中は常にアレッポの石鹸を愛用していました。
アレッポのスーク。
普通にこのロバで荷物を運ぶんですよ。笑
まるで映画の中の世界です。
ちなみにシリアの女性は頭にものを乗せて運びます。
僕がずっとお世話になっていたのが、絨毯屋のおじちゃん。
ただ、話をするだけの日でも、こうやって律儀にお茶を入れてくれます。
ムスリムの文化で旅人に丁重に扱うという教えがあると聞いた事があります。
ちなみに、このおじちゃん後から仲間をつれてきたと思うと、全員兄弟だったようです。笑
おっちゃんが良いところ連れてっていってやるよ!っと店の屋上に連れて行ってくれて、また、おもてなしの紅茶をいただき・・・
ふと上を見上げると、むっちゃかわいい絨毯を発見!!
結局この絨毯に一目惚れして購入し今も愛用しています。
スークで思わず、購入しそうになったお店。笑
アラビックの数字に萌える。
「え!?手すりにパン!!?」
これ普通に食べるパンを干して売っています。
ちなみに食べ方ですが、オリーブとチーズを乗せて
ファラフェルと言うシリアのコロッケのようなもの包んで食べます。
これがまた強烈美味いです!
アレッポで撮れた好きな写真。
アレッポのシンボルでもあるアレッポ城
アレッポの町から見下ろすアレッポの綺麗な町並。
ただ・・・今は内戦で全て変わってしまっています。特にアレッポは内戦がひどい地域です。
アレッポの今です・・・。
ギリシャ建築のような建物パルミラ遺跡
パルミラ遺跡は「世界で最も美しい廃墟」と言われる遺跡の1つで以前はローマ帝国に支配されていた遺跡の中にはコロッセウムのような円形劇場や浴場などの跡が残っています。1980年より世界文化遺産として登録されています。
パルミラ地区は砂漠地帯にあります。
街を散歩していてもあまり見所がなく少し殺風景で色がないですが、相変わらずシリア人々は暖かいです。
シリアの人は、常に優しく微笑んでくれます。
ご飯を食べていたた突然登場した女の子。おそらく日本人が珍しかったのでしょう
カメラを向けるとバッチリポーズもとりますw
お菓子片手に。笑
遺跡に裏に隠れて何してるんだろうと思って近づくと晩酌していました。w
少し飲ませてもらいましたが、かなりの度数でした。
それより、イスラムの人って宗教上お酒を飲んではいけないと思っていたんですが、こうやって実はこっそり飲んでいる人もいるようです。
砂漠地帯なのでもちろんラクダもいます。
今のパルミラです・・・
少し前までISISが支配下に置いていたので、空爆などで潰れています。
中東のラピュタ?クラック・デ・シュヴァリエ
650mの高さを誇る丘の上に建てられ旅人の間では、ラピュタのモデルというう風に言われていました。歴史は1142年の十字軍の時代に建てられたお城で、語源のフランス語の「騎士のクラック」を意味しています。ちなみにクラックはクルド人に由来すると言われています。
僕がシリアの中で一番好きだった遺跡です。
クラック・デ・シュヴァリエは、少し高い丘の上にあり、街を一望できるお城です。
イスラム諸国から多くの人が観光にきています。
中世のお城と植物の感じが、まさにラピュタ。
今は・・・このクラック・デ・シュヴァリエも
旅して感じたシリアの人々の優しさ
僕は、その国が好きになるか嫌いになるのか8割が人だと思う。
それくらい人との出会いは旅をする上で重要で
人と触れ合った時間が長い国はいつまでも記憶に残っています。
スーク(市場)で生地を見ていても、上(2階)によっておいでよと作業場に招いてくれ仲間のようにお茶を入れてくれ僕に色々な話をしてくれます。
まるで秘密基地のような内装
街を歩いていても、みんな笑顔で道を教えてくれたり、タクシーの運転手もむっちゃフレンドリーに話しかけてくれます。
「どこから来たんだい!?」
「シリアへようこそ!」
市場に行っても皆んなが楽しそうに仕事をしていて
お茶目な仲良しの二人
「よし、俺を撮れ!」とカメラを向けた瞬間に変顔。笑
後ろの相方の笑顔も何とも言えないかわいい笑顔。
ドヤ顔のボク。笑
頑張ってお父さんのお手伝いをしているようです。
歩いていると、わざわざ車を止めて「俺を撮ってけ!」と現れる人も。笑
とにかくシリアの人はみんな仲が良い、そして目から笑っている暖かい笑顔。
シリアの日常にはこうやって、暖かい笑顔で溢れていました。
「日本人だよ〜」と話をしたら、手を合わせてきたかわいいおじいちゃん。
こうやって旅の中で僕は、何十人、何百人とシリアの人々と出会ってきました。
今のシリアのニュースを目にすると…自分が出会ったシリアの人々や、お世話になったシリアの人々は無事なのかな…無事に逃げられたのかな…。
っと、考えるとギュッと胸が締め付けられるように痛くなります…。
僕には、正義が何かも分かりません。
何を基準に正義なのか、そして反政府軍が正しいのか、政府軍が正しいのか、アメリカが正しいのか、そして宗教心も分かりません。
ただ、肌でリアルに感じたシリアの人々は優しく暖かい人々でした。
一刻も早く内戦が終わり、安全に暮らせる日常。子供達の教育、そしてまた心から笑うシリアの人々の笑顔がみたいと心から願っています。
この記事と写真を通してシリアにも平和な日常、笑顔に溢れる日常があった事を知ってもらえると幸いです。
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コメント
シリアのいいところをご紹介していただいてありがとうございます。私は旅行すら行けない状態にありますが、このような情報発信によって世界を知れるのは幸せなことだと感じています。
くのなな子さん メッセージとても嬉しいです>< 僕もずっと旅を続ける中で、ずっと自分の自己満だけの旅をしていて、旅の中に価値を見出せずにいました・・・。そんな中、くのなな子のよう記事を読んで頂いて暖かい言葉を頂けてとても嬉しいです。少しでも自分の体験が価値として人様に提供できたように思えてすごく報われて嬉しい気持ちになります。微力ながらも、これからも世界の色んなことを書いて行きたいと思います。ここまで読んで頂いてありがとうございますm(_ _)mまた、暖かいメッセージ本当にありがとうございます。
海外の現状なんて、実際に行ったことがある人にしか語れない。
シリアだって今の現状しか知らない人ばかりだと思う。もっと、変な言い方だけど「古き良き」を伝えてくれる番組があれば人々の関心を向けられるんんじゃないのかな。平和に暮らしていても、何がきっかけで最悪な状況に陥るのか、知るべきだよ。
よい記事だと思います。
sugawarasさん メッセージありがとうございます。そういっていただけると記事に価値を見いだせて嬉しく思います。
「平和に暮らしていても、何がきっかけで最悪な状況に陥るのか、知るべきだよ。」本当にこの部分は強く思います。
今の日本もしかりですよね。。。
テレビなどで見るシリアは崩れたコンクリートで色の無い町なので、シリアがこんなに美しくて温かい人達がいる国だったと知ったのと同時に今のシリアの状況を考えると更に胸が詰まる思いでした。これ以上の被害が無いこと。人々の無事と幸せと平和を心から祈るばかりです。
a13さん コメントありがとうございます。日本のいた時の中東のイメージってすごい悪くて実際に5年前にシリアを旅して中東のイメージが大きく変わりました。心の暖かいシリアの人々に僕はこの旅でお世話になりました。本当にa13さんのおっしゃるように人々の無事とこれ以上の被害が出ないように祈るばがりです。。。いつか、必ず平和が来てまたシリアを旅できる日が来ることを祈っています。
素敵な記事で涙が出ました。この頃のシリアにいつか戻りますように。
maiさん 返信の方が遅くなり申し訳ありません。そう言っていただけると励みになります。私自身もシリアを旅した旅人として、1日でも早くシリアの人々が安心して以前のような暮らしができる環境に戻る事を祈っています。お忙しいなかコメント頂きありがとうございますm(_ _)m
[…] […]
本当に僕ももそう思います。
僕自身も祖父が広島原爆を原因で白血病になり亡くしています。なので、原爆を唯一体験した国だからこそ、平和に関する教育ももっと必要だと思いますし忘れてはいけない事があるように思います。
大切なお時間を使ってコメント頂いてありがとうございます。
シリアは行ったことがありませんが、昔アメリカへ留学していた時に半年ほど家をシェアしていた子がシリア人の子でした。この記事読んで、シリアは温かい人々がたくさんいることがよくわかり切なくなりました。世界情勢は詳しくありませんが、数日前にアメリカがシリアを攻撃開始したことに心を痛めています。あの子は今どこにいて、元気でいるんだろうかと時々思い出します…。平和な日々がシリアに訪れてほしいです。
ビスコさんメッセージありがとうございます。
半年間もアメリカの留学先でシリアの方と一緒に過ごされたんですね。それはニュースがあるととても辛くなりますよね・・・。
僕もビスコさんがおっしゃるようにシリアの内戦や攻撃の話がある度に、「あの時一緒にいた優しいシリアの人たちは今無事なんだろうか」と考えてしまいます。
本当に1日でも早く以前のシリアの幸せな暮らしが戻ってくるのを願っています。
暖かい人々を映したファインダー越しのあなたの世界もまた、とても暖かくて、これが本当の意味での「リアル」なんだと思ったらなんだか涙が出てくるような気がしました。ニュースを見ているだけだと良い印象が持てなくて、やはり生の声を聞くことは大切だと気づかせてくれた記事でもあります。ありがとうございました。