【エコ旅】SLに乗って大井川鉄道沿線を満喫1泊2日のモデルプラン

日本の大自然をこよなく愛する鉄分濃いめTRIPLER「AkiNa」

「旅人」を職業にしたくて、長年勤務していたアパレル業界を卒業。現在はフォトグラファー＆トラベルライターとして活動中。日本の四季と絶景を追い求め、カメラ片手に日本各地を撮影行脚。旅先のご当地グルメ、酒蔵めぐり、ワイナリーめぐり。鉄分濃いめ。ローカル線のディーゼルに萌え、ポイント通過が楽しみな乗り鉄。愛読書は時刻表。旅のモデルプラン作成がライフワーク。2020年2月、NatuLa photo&tourismを設立。
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こんにちわ。日本の大自然をこよなく愛する鉄分濃いめTRIPLER・AkiNaです。

今回も【エコ旅】シリーズ。お得なきっぷを使って、静岡県の大井川沿いを走る「大井川鉄道」の見どころをめぐるモデルコースを紹介します。
「大井川鉄道」は、比較的緩やかな場所を走る「本線」と、山間部を走る「井川線」があります。「本線」にはSLが毎日運航していて、休日になると「きかんしゃトーマス」に出てくるキャラクターのSLが運行されるのです。SLに乗って、縁結びのスポットをめぐり、自然を満喫し、鉄橋を渡るSLを温泉から眺めて…美しく若返る温泉で癒されてみませんか。

お得なフリーパス

大井川周遊きっぷ2日券

大井川鉄道には2種類のフリーきっぷがあります。今回のプランで利用するのは「大井川周遊きっぷ2日券」。大井川鉄道本線と井川線、千頭駅からのバス（寸又峡線と閑蔵線）が乗り放題になる、とってもお得なきっぷです。2日券のほか3日券があるので、時間に余裕のある方は3日券を使ってゆっくりめぐるのもいいですね。
このきっぷは当日金谷駅の窓口で購入できます。窓口が混雑する場合があるので、余裕をもって金谷駅に到着することをおすすめします。
※SLに乗車の際は別途急行券が必要です。
※SL乗車券は当日購入も可能ですが売り切れの場合があります。こちらでの事前予約を強くおすすめします。

1日目

11:04　金谷駅を出発

今回の旅のスタート地点・金谷駅は、静岡県西部にあります。静岡駅と浜松駅のちょうど真ん中あたり、こだま号のみが停車する掛川駅から静岡方面に2駅のところにあります。

以下、各地からのアクセス方法をご案内します。

新幹線ではなく普通列車でアクセスしたい！なんて強者のみなさんはこちら。
東京方面からは、熱海までグリーン車（休日料金1,000円）でゆったりと移動できますよ。
季節限定のお得なきっぷ「青春18きっぷ」の利用期間であればとってもお得にアクセスできます(^▽^)

JRのホームに乗換改札があるのでスムーズに乗換えることができます。こちらの窓口で「大井川周遊きっぷ」が購入できます。

窓口にはマスクをしたトーマスが（笑）

11:04発普通列車千頭行きに乗車します。
ホームには旧東急電鉄の車両が！　大井川鉄道は、かつて各所で活躍していた旧型車両に出会えます。鉄分が騒ぎますぅぅ(￣▽￣;)
※どの車両がやってくるかはその日のお楽しみです。

11:50～13:00　川根温泉ふれあいの泉

出典

最初の目的地はいきなり温泉♨　金谷駅から約40分、川根温泉笹間渡駅から歩くこと5分、「川根温泉ふれあいの泉」は道の駅や宿泊施設も併設する大きな施設です。温泉は源泉掛け流しの天然温泉で、開放感がある露天風呂が大人気！

12:30　鉄橋を渡るSLの眺望を露天風呂から

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この温泉の醍醐味はこれ！　大井川第一橋梁を渡るSLを眺められるのです！
このための最初の目的地だったのです。夏休み期間中や紅葉の季節にはSLが増発されますが、1年を通して定時運行しているSLが通過する時間です。温泉に浸かりながらSLを眺める非日常な体験を満喫しましょう。
※冬季期間はSLが運休することがあります。運休日はHPをご確認ください。

SL通過後の千頭駅行き普通列車は25分後、後続列車は3時間後。いきなりローカル線あるあるに立ち向かうことに（汗）

フリーきっぷなので、先ほど通過した場所にも自由に引き返すことができます！　川根温泉笹間渡駅13:21発金谷駅行きで2駅ほど戻りましょう。

13:30　家山駅

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川根温泉笹間渡駅から2駅、ノスタルジックな駅舎が印象的な家山駅に到着です。駅周辺は桜の名所として有名で、春になると桜のヘッドマークを付けたSLが増発されるのだそうです。
次の千頭行きが来るまで約2時間。ランチと蔵見学を楽しみましょう。

たいやきや

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家山駅から徒歩約5分のところにある「たいやきや」でランチをしましょう。
屋号のとおり、たいやきが名物です。地元名産の川根茶を使ったたいやきは気になりますね。

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たいやきの前に腹ごしらえ（笑）こちらも名物の「静岡おでん」と「らーめん」を。シンプルなしょうゆラーメンですが、このラーメンを求めて各地から人が集まるのだとか。

マルイエ醤油川根本家

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「たいやきや」から徒歩約5分、1910（明治43）年創業の老舗醤油醸造元「マルイエ醤油川根本家」があります。

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昔ながらの伝統の製法で、一つ一つの工程を手作業で造っています。醸造所の見学も可能です（3日前までに予約が必要）。

17:20　寸又峡温泉

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家山駅から今日の宿泊先に向かいます。
家山駅15:42発千頭駅行きで約40分、千頭駅下車。千頭駅から16:30発寸又峡温泉行きバスに乗車し約40分、各宿泊先最寄りのバス停で下車します。
温泉街には旅館や民宿、ペンションなどあります。HPを参考に、お好みの宿泊施設をお選びください。

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「美人づくりの湯」といわれる寸又峡温泉。宿泊先で温泉を思う存分お楽しみください。少し足を延ばして町営露天風呂へのはしご温泉もおすすめです。

2日目

6:30～8:00　寸又峡プロムナードコース

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寸又峡が誇る人気スポット「夢のつり橋」へは人の少ない早朝がおすすめ！　通行開始時間に合わせて宿を出発しましょう。
かつてこの辺りは林業が盛んで、切り出した木材を運搬するのにトロッコ列車が運行されていました。今回めぐる「寸又峡プロムナードコース」は、トロッコ列車の線路跡が含まれるコースです。

夢のつり橋

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大井川流域一帯では水力発電と森林資源を目的とした開発が進み大間ダムが建設されました。このダム湖に架かる吊橋が大井川鉄道沿線で最も有名なスポット「夢のつり橋」です。高さ15m、長さ97mの大吊橋からは寸又峡の渓谷美とダム湖の美しい湖面を満喫することができます。天候によってエメラルドグリーンやコバルトブルーなどいろいろな色彩を放ち、きっと何度でも見てみたいと思うことでしょう。吊橋は一方通行で、一度に10人までしか渡れないので、静かに絶景を楽しむことができます。

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飛龍橋

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「夢のつり橋」を渡った先を道なりに進み分岐を左に行くと、渓谷に架かる高さ約100mのアーチ式の鉄橋「飛龍橋」があります。元々はトロッコ列車専用の橋でしたが、廃線となった今は営林署の管理する林道の一部となりました。寸又峡の渓谷美を眺めながら、橋を渡っていたトロッコの姿に思いを馳せてみませんか。

「夢のつり橋」から「飛龍橋」へ向かう途中の分岐を右に行くと尾崎坂展望台展望台があります。見どころは保存されているトロッコ車両と紅葉です。時間に限りがあるため今回は割愛しましたが、時間に余裕がある場合は足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

9:41　南アルプスアプトラインに乗車

寸又峡温泉入口8:47発千頭駅前行バスに乗車し約25分、奥泉駅で下車。奥泉駅からは井川行きの列車に乗車します。

「南アルプスアプトライン」と呼ばれる井川線は、大井川水系の発電所建設用に作られた鉄道です。馴染みのある車両とは少し異なるトロッコのような車両は千頭駅から終点の井川駅まで奥大井の渓谷をゆっくりゆっくり進みます。

奥泉駅の次の駅、アプトいちしろ駅から長島ダム駅までの間は日本で一番の急勾配区間です。この区間では車両の後ろに牽引する専用電気機関車が連結されます。線路の中央に敷かれた歯車（ラックレール）と、牽引する専用電気機関車の下に設けられた歯車（ラックギア）をかみ合わせて車両を押していく、日本ではここでしか運行されていないアプト式鉄道です。

※千頭行きは車両の前に専用電気機関車に連結、滑らないようゆっくり支えながら急勾配を下ります。

10:17　奥大井湖上駅

奥泉駅から約35分、「奥大井湖上駅」に到着です。ダム湖である「接阻湖」に突き出た山にあり、湖に浮かぶ島にあるように見える駅で、湖上の秘境駅としてSNSで人気となりました。

「奥大井湖上駅」とこれから行く「八橋小道」は恋のスポットとして人気があります。「奥大井湖上駅」のホームには幸せを呼ぶ鐘「Happy Happy Bell 風の忘れもの」や、恋人達が愛を誓って錠前をかける「愛の鍵箱」が設置されています。恋錠は奥泉駅で販売されていますので、必要な方はお忘れなく…

駅の上にはコテージがあり、展望スペースや休憩スペースがあり、トイレ休憩に最適ですよ。

「奥大井湖上駅」のホームの両脇には「レインボーブリッジ」が架かっています。駅を背に右側の橋は通行することができます。ここから暫く歩いてスポットめぐりをしましょう。

橋を渡り終えた先には急な階段があります。この急な階段はトンネルの上まで続きます。階段をのぼり終え、さらにアップダウンのある山道を道順に沿って進み、道路に出たら左へ。正直しんどい道のりですが、その先にはあの絶景が待っています。

10:50　レインボーブリッジ展望台

絶景スポット「レインボーブリッジ展望台」に到着です。
「奥大井湖上駅」と「レインボーブリッジ」を見渡すことができる開放的な眺望を楽しむことができます。

11:04　列車がレインボーブリッジに

暫くすると、左の方角から列車が近づいてくる音が聞こえてきます。列車が「レインボーブリッジ」を渡って「奥大井湖上駅」に止まりました。

千頭駅に向かって列車が橋を渡るのを見送って、次のスポットに進みます。
来た道を戻り、山道に入らず道路沿いに進みます。

11:30～12:30　八橋小道ラブ・ロマンス・ロード

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「レインボーブリッジ展望台」から徒歩約15分、「若宮神社」に到着。ここから「八橋小道ラブ・ロマンス・ロード」のスタートです。
※MAPは周遊コースになっていますが、今回は川の対岸を歩く片道コースです。

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「八橋小道ラブ・ロマンス・ロード」とは、戦の神を祀る男性の神「若宮神社」と、大井川を渡った先にある安産の神である女性の神「こだま石神社」を、8つの橋（欅橋、栃の木橋、桜橋、水楢橋、椿橋、桑の木橋、宮沢橋、犬返り橋）を通って繋ぐ散策路です。男女の神様を参拝して縁を結び願い事が叶うといわれています。

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「若宮神社」を出発したら、橋の上から南アルプスを一望できる徒歩専用吊橋「南アルプス接阻峡大吊橋」を渡り対岸へ。先に進み分岐点の右手には最初の橋「欅橋」がありますので忘れずに行きましょう。

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「欅橋」を渡ったら元の道に戻りそのまま直進します。「栃の木橋」「桜橋」「水楢橋」「椿橋」「桑の木橋」と渡り、階段式の吊橋としては日本最長を誇る「宮沢橋」へ到着します。

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「宮沢橋」の先は8つ目の橋「犬返り橋」を渡り終えたら「こだま石神社」にお参りしてゴールです。

出典 

12:40　接岨峡温泉会館

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「こだま石神社」から徒歩約10分、「接岨峡温泉会館」に到着です。温泉で疲れを癒しましょう。

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「若返りの湯」と呼ばれる接岨峡温泉。寸又峡温泉の「美人づくりの湯」とあわせて嬉しい効能ですね。

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温泉を満喫した後は併設するカフェでランチを。郷土料理や蕎麦など、温泉とのセットプランでお楽しみいただけます。

ここからはバスで千頭駅に向かいます。「接岨峡温泉会館」から徒歩5分の接岨峡温泉バス停14:14発に乗車。「南アルプスアプトライン」で1時間10分かかる道のりがバスではたった25分！　「南アルプスアプトライン」がゆっくりゆっくり走っていたことを実感することでしょう。

千頭駅に14:40到着します。千頭駅では「きかんしゃトーマス」のキャラクターSLが休憩していることも！

14:55　SLかわね路2号乗車

大井川鉄道といえばSL！　いよいよSLに乗る時が来ました！
事前予約しておいたSL乗車券を購入してから、先頭にいるSLを見に行きましょう。

今回牽引するSLはC11形190号機。1940（昭和15）年に製造され、1974（昭和49）年まで熊本で活躍していました。
大井川鉄道ではこの他3台のSLが活躍しています。興味のある方はこちら。
※どのSLがやってくるかはその日のお楽しみです。

蒸気をあげ、出発を待つSL。童心に帰ってワクワクします。

車両も1940年代に製造されたもの。昭和レトロ感満載です。

出発後は車窓を眺めながらのんびり…

車窓から茶畑

車窓から大井川

16:26　金谷駅到着

SLは終点の新金谷駅で下車。旧南海鉄道の車両がお待ちかね。この普通列車で金谷駅へ戻り、大井川鉄道の旅も終わりです。

各地へ戻るルートをご案内します。

新幹線ではなく普通列車で戻りたい強者のみなさんはこちら。

きかんしゃトーマス

出典

今回のプランでは乗車しませんが、きかんしゃトーマスについて…

イギリスで1945年に創刊された「汽車のえほん」が原作。1984年からイギリスで放送が始まった1番ゲージの鉄道模型を使用して撮影される幼児向けテレビ番組です。架空の島・ソドー島を舞台に、鉄道会社で働く顔と意志を持った蒸気機関車を中心としたストーリーを描いています。日本では1990年から放映開始、今では世界180以上のの地域で放送されています。
大井川鉄道では2016年にC11形227号青く塗装しトーマスの顔を装着した「きかんしゃトーマス号」がイベント列車として運行開始、翌年にはC56形44号を赤く塗装した「きかんしゃジェームス号」が仲間入りしました。現在も土日を中心に活躍しています。

と、ここで、驚きの情報が！
なんと、次回公開される「映画版きかんしゃトーマス」に新幹線のキャラクター「ケンジ」が仲間入りするのです！！

出典

鼻を想像するところに顔とは…なビジュアルは置いておいて…
イギリスのストーリーに日本が誇る新幹線が登場するなんてすごいことが起こってしまいました。
初代新幹線0系がモデルとなった「ケンジ」はどのような活躍をするのか、気になるところですね。

まとめ

ご夫婦や恋人同士、友人同士、そしてファミリーも楽しむことができる大井川鉄道。首都圏からも関西圏からもアクセスしやすく、気軽にプチトリップするのにおすすめです。
アクティビティーに動くのがちょっと…な場合は温泉三昧。お子さま連れならトーマス列車の時間に合わせて乗車するのもいいですね。
楽しみ方は色々ですが、大自然と触れ合って、美しく若返る温泉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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「旅人」を職業にしたくて、長年勤務していたアパレル業界を卒業。現在はフォトグラファー＆トラベルライターとして活動中。日本の四季と絶景を追い求め、カメラ片手に日本各地を撮影行脚。旅先のご当地グルメ、酒蔵めぐり、ワイナリーめぐり。鉄分濃いめ。ローカル線のディーゼルに萌え、ポイント通過が楽しみな乗り鉄。愛読書は時刻表。旅のモデルプラン作成がライフワーク。2020年2月、NatuLa photo&tourismを設立。 ⇒プロフィールの詳細はこちら

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