音楽歴28年のシンガーソングライター。自主制作で音楽作品をリリース。iTunesやAmazon、タワーレコードなどから発売して全国ツアーを行い、旅の喜びに気づく。個人でウェブサイトの制作・運営を行いつつ、旅をしながらYouTubeとブログで体験を発信中。
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今回は、およそ1週間でシベリア鉄道に乗ってロシアを横断した久松さん(仮名)にインタビューしてきました!
某国立大学で世界史を専攻し社会科教育のエキスパートとして活躍されている久松さん。
日本にいるとほとんど知ることのない素顔のロシアは、やっぱり圧倒的に寒くて人がとっても暖かった♪
余裕のある方はよかったら「シベリア鉄道にのって」という歌を聞いてみてください!
今回インタビューさせていただいた「久松さん」(仮名)は某国立の大学院を卒業し、私立小学校で社会を教えている20代の若い教師の方です。
いつも明るくニコニコされていて物腰こそ柔らかいけれど、目標を明確に持って絶対に諦めない強烈な意志の強さと行動力、根気強さをうちに秘めている人で、
若くして既にロシアやベトナムやカンボジア、トルコ、ポーランド、チェコなど様々な世界の国々を旅されています。
久松さんとは、数年前に僕の職場の学習塾で知り合いました。
いつもニコニコされていて気配りを忘れない人なので、沢山の生徒たちから信頼され抜群の人気がありました。
とても素敵な方なので「きっと素晴らしい旅の体験をされてるんだろうな」と思い、
久松さんがウラジオストクからモスクワまで、シベリア鉄道でロシアを横断された体験について、今回インタビューをさせていただいています。
そして記事中には、久松さんご自身が撮影された写真を、許可をいただいた上で多数掲載しています。
この記事の目次
シベリア鉄道って何?料金はどれくらい?
シベリアの広大な原野をひたすら走るシベリア鉄道は、ロシア南部を東西に横断する鉄道路線。
路線としても長距離列車としても世界一であり、1891年に着工され1905年に完成し、100年以上の歴史があります。
現在ではモスクワからウラジオストクまでの全長約9300kmの区間が一般的によく知られていますが、厳密にはチェリャビンスクから東の鉄道です。
日本との関わりも深く、航空機が普及する以前の欧州への最短ルートでした。
ウラジオストク-モスクワ1等寝台(2名利用) | 130,000円〜185,000円 |
ウラジオストク-モスクワ2等寝台(4名利用) | 80,000円〜100,000円 |
シベリア鉄道のチケットは現地でも購入できますが、空きがないと購入できないことがあります。なのでシベリア鉄道チケット購入のオススメは日本での事前調達です。
チケット購入に必要なのはロシアビザ取得済みのパスポートとクレジットカード(VISAかMasterCard)もしくはPaypalです。
日本語案内のある『Russian Trans』で運行スケジュールや料金を調べてください。そのまま予約することもできます。
Russian Trans:http://www.russiantrains.com/jp
また、ロシアはビザの取得が簡単ではないので、ビザの取得は旅行業社に手配してもらうのが最も手軽で確実な方法になります。
なお、シベリア鉄道のチケット発売開始は、45日前からになります。
ロシアは物価変動の激しい国であることに加え、シベリア鉄道には季節別の料金変動があるので、事前に最新情報を確認した上でチケットを買うようにしたほうが良いでしょう。
なぜシベリア鉄道に乗ってロシアを横断しようと思ったの?
(写真提供:久松さん)
シベリア鉄道を体験されたのはいつですか?
ウラジオストクからシベリア鉄道に乗ってモスクワまで行きました。
その後、3日間モスクワを観光してから国際列車に乗ってチェコやポーランド、トルコなどを回りました。
そこから最も西のモスクワまで。まさにロシア横断ですね。
そしてその後さらにヨーロッパも回られていて、すごいロングトリップじゃないですか。
また「ロシアに行くぞ!」と決めた時にどんな気持ちだったかを教えてください。
大学の巡見でポーランドやドイツ、モロッコなどに行く予定があって、集合場所のプラハに前入りするのは自由なので、せっかくだからシベリア鉄道でチェコまで行くことにしたんです。
もう本当に「ロシアを横断するぞ!」っていう、ワクワク感というか憧れが大きかったですね。
不安は、もう不安しかないですよ。ワクワクと不安しかないですよ!(笑)勇気を奮い立たせました。
世界史専攻でずっと大学で学んできて、本当にしたいことの1つがロシアをシベリア鉄道で横断するという体験だったので。
シベリア鉄道の始点、ウラジオストクではどのように過ごした?
空港からウラジオストクの市街地にあるホテルまで結構離れているんですよ。
バスの本数が多すぎるのと市街地が広すぎるのとでどこで降りたらいいのかややくしくてわからなくて、いきなり迷子になりました(笑)。
バスの運転手さんに聞いたら「ここだよー!これ乗ってけばいいよー!」みないな感じになり、でも結局間違えていてw。
それで、一緒に旅している女の子と「せっかくだからロシア人の美人なお姉さんに聞こう!」ってなって、美人なお姉さんに道を尋ねたら、正しいバスを教えてくれたんです!
そしたらロシア人のお兄さんが車内で声をかけてくれて、その人が降りるところは僕たちとは別だったんですけど一緒にバスを降りてくれたんですよ。
そのお兄さんもイケメンで(笑)、僕らでっかい荷物持ってたんですけど女の子の荷物を持ってくれて、そんなに舗装されてなくてすごく歩きにくいボコボコ雪道をずっとトランクを引っ張って行ってくれました。
それで救われたという感じでホテルに無事に着くことができましたね。本当にありがたかったな。
市街地とウラジオストク国際空港の距離は離れていて、街自体もかなり広く交通網が複雑です。
その場でバスの運行を把握して正しい判断をするのは簡単ではありません。
なので少なくともインターネット環境を確実に確保するなどの対策を整えておいた方が良いでしょう。
ウラジオストク国際空港でSIMカードの交換をすることはできた?
インターネット環境はどのような感じでしたか?スマホは使えましたか?
ロシアでは有名な「MTC」っていう、赤い卵みたいなシンボルマークの会社のSIMカードです。
空港にも「MTC」のSIMカード販売所があったんですけど19時までしか営業していないらしく、僕らが到着した時間が遅かったので、なんだか急いで対応されて実際に入れてみたら使えないみたいなことになりました。
それで迷子になったんです。これには少し正直焦りましたね。
ちょっと大変でしたが、シベリア鉄道に乗ってしまえば楽なので。乗るまでは結構バタバタしましたね。
SIMカードの営業所はウラジオストクにもあり交換してネットを使えるようにするのが可能です。
ただ、夜の遅い便で来る場合はお店が閉まってしまっていることがあるので、営業時間等については事前にしっかり確認しておきましょう。
シベリア鉄道の起点となるウラジオストク駅はどんな雰囲気だった?
(写真提供:久松さん)
ウラジオストク駅ではどのようにシベリア鉄道に乗り込んだんですか?
日本のホテルのエントランスに近い空間があり、そこで切符を買ったり諸々のことができます。
結構綺麗なところです。
乗車券は日本にいるときにもう買っていたので、駅で切符を買うみたいなことは必要ありませんでした。駅には改札みたいなものがなくて、鉄道に乗車するときにチケットを見せるだけという感じです。
ホームまではフリーパスで入れちゃうんですけど、日本と違うのは駅に入るときです。
ただ、荷物チェックの時に機械のアラームがなっても気にしないでどんどん人を駅に入れちゃっていて、その辺はもうザル(笑)。
駅員さんとか厳しい表情していて、シビアな空気なんですけどザルでしたね。
「え、いいの?」みたいな。「なんでやってるんだろう?」って思いました(笑)。
僕の荷物検査の時も一回音がなってしまったんですけど、「ストップ、ストップ!」って言われて。
一度パンパンパンッてボディチェックされて「通っていいよ」みたいな。
「いいのかな?これで」という感じはしましたね。
ウラジオストク駅からシベリア鉄道に乗る際に注意しなければいけないことは時刻表示です。
ロシアの国土面積は世界一で、国内で時差が最大10時間もありますが、購入するチケットに記載されている発車時刻はモスクワ時間になります。
つまりウラジオストク駅に入った瞬間に時計は全てモスクワ時間になるのです。
なのでシベリア鉄道に乗る際には入念に現地の発車時刻を確認して、時間に余裕を持っていく必要があります。
移動中はカンヅメ状態⁉︎シベリア鉄道の車内ではどんな風に過ごす?
それで1等寝台のチケットを取ったんですけど、僕らが乗るシベリア鉄道の列車は1等寝台のないタイプだったんです。
「1等寝台はないよ」と言われてしまって、1等寝台の人は2等寝台に移動させるみたいな感じの対応でしたね。
そういうことはよくあるというのはあらかじめ調べて知っていたので「あ〜残念だね〜」という話をしながら、そこまで気にすることもありませんでした。
それが2等寝台になると、1番下のクラスになる3等寝台と同じ作りになります。
3等寝台と違うのはその空間を仲間二人で占有できるることです。
3等寝台は4人共同の部屋で、バラバラの乗客が寝るスペースだけを確保している環境になります。
それが魅力だったりするとは思うんでうけど、移動中はやっぱり「暇だなぁ!」って感じになったりしましたか?
これはめっちゃくちゃはかどりましたね。
本はいっぱい読みますね。その時は旅気分を味わいながら『深夜特急』を読んでいました。
ゲームは一緒に旅をしてる子とモンハンしてました。
モンハンしては「充電なくなった」って言って充電をするのを繰り返して。
充電中は筋トレしてましたね。腕立て伏せや筋トレとかの筋トレはベッドの上で。
同行してる女の子が強くて、女子ソフト部のエースなんですよ。
僕は筋力ないのでw「鍛えてくださいよー!」みたいになって朝昼晩の1日3回メニューを組まれてそれをこなしてました。
1週間やってたんですごい筋肉つきましたよ(笑)。
1週間も電車に缶詰だと普通はどちらかというと運動不足で太りそうなところを、バキバキに鍛えて限界を越えようとされていたと(笑)
がっつりメニューを組まれてたので。
確かな筋トレの方法を教えてもらえたのは良かったですね。
すごい汗をかくので「ちょっと廊下出てくる」とかやってました。
室内は個室なので熱気がこもってしまうので。
シベリア鉄道の車内のトイレ・シャワーは快適に使えた?
(写真提供:久松さん)
ただ各車両ごとにいる車掌さんが使うシャワーがどうやらあるみたいです。
それはいくらかお金を支払うと使わせてくれるそうなんですけど、「1週間くらいなら使わなくても別にいいか」ってなりました。
シベリア鉄道のシャワーについても来る前に調べていたので、日本で買える介護用の水を使わないシャンプーを持って来ていました。
ジューッと泡が出て来てそれでわーっと洗ってタオルで拭き取るやつです。
あとはボディペーパーとかで済ませていました。
掃除される直前とかだと、まぁ汚いというほどではないですけど、普通に電車のトイレだなぁという感じです。
広さ的にはそこまで広くはなくて、便器が一個あって人が一人座ると少しだけ左右にゆとりがあるような感じでした。
- 座席
1〜3等寝台がありますが、一等寝台のないタイプもあります。 - シャワー・トイレ
乗客用のシャワーはありません。トイレは普通にきれいです。
ロシア語がわからなくても大丈夫?
本当に普通のカゴに車輪をつけたような親近感の湧く感じですけど日本の新幹線のと近い感じですね。
それでピロシキとか色々そのおばちゃんから買っていました。
あと「スコォォルか・エタ・ストイチ(いくらですか?)」が使えればなんとかなりました(笑)。
あとはその時々で品物を「これ!」って指差せば「いくらですよ」って感じで言ってくれるので、それで払ってというのをしていました。
言葉はちょっとづつその場で覚えながらでしたね。
(写真提供:久松さん)
意味まではわからないままですけど、PがRの発音だったり、Gに似た文字が「ガ」と発音したりとか、発音は結構パターンが決まっているので読めるようになるんです。
なので駅の名前とかは表記を見てわかるようになりました。
- ロシア語を話す必要はどのくらいある?
車内で何かを買う時などに「はい」「いいえ」「いくら?」をロシア語で言えればある程度なんとかなります。
- ロシア語の文字は読める?
意味を理解できるようになるのは難しいですが、ロシア語の発音にはある規則性があるので、シベリア横断の1週間の間に駅名などを読むことができるようになる可能性は高いです。
駅から駅への移動の間にどんな体験をした?
たまに道沿いを走ったり村や集落があったりします。
ちょっとした感動なのが、列車がカーブする時に景色と車両の先頭の方が両方見えたりすると電車感があるんですよ。
「あー、乗ってるな」ってテンションが上がりますね。
(写真提供:久松さん)
「結構ほそぼそと暮らしているな」「細々と周りと助け合いながら暮らしているんだろうなぁ」ってイメージできるような感じですね。
「あの雪の中歩いていくの大変そうだなぁ」と思いながら。楽しそうに歩いていますけどね。
雪の積もっている様子は日本の雪国に近い印象でした。
(写真提供:久松さん)
有名な世界遺産・バイカル湖はシベリア鉄道から見ることができた?
昔はバイカル湖を見ることができたんですけど、今は時刻表が変わってそこを通るのが夜中なんですよ。
なので暗くて見えないんです。みたかったですねバイカル湖。
イルクーツクって横断のちょうど中盤頃に通るんで、休憩がてらバイカル湖を見るというのが個人的にはオススメですね。
日本語を話せるガイドさんとかもいるので。
シベリア鉄道で移動中、インターネットはつながった?
ただシベリアはほぼ何もないところなので、そういうところになると入りません。
大きい村だとインターネットがギリギリ入りました。
シベリア鉄道が停車する駅から駅までの時間的な移動間隔はどのくらい?
場所によって差はありますが割と2時間くらいで次の駅に着く移動間隔だったと思います。
なので基本的に1日に何回か駅に停車するんですけど、大きい駅だと結構まとまった時間止まってくれるので、その時にちょっと降りて外で「ぁう〜ん!」て伸びをして(笑)。
長い時には半日くらい間隔が開くこともありました。
一応駅には停車するんですけど、停車時間が極端に短かったりして、人が乗り込んでくるだけの駅もあってそれで半日降りられなくなるんです。
「次に外に降りられるのは夕方だね」なんて話をしながら過ごしていました。
途中駅でシベリア鉄道が停車している間、特別何かできることはあった?
スーパーが駅から直通のような構造なのでサッと買ってくることができました。
(写真提供:久松さん)
ホームで魚を売り買いのやりとりをしてる場面ですね。
「駅で魚売ってるよ!」って驚きました。
シベリア鉄道の車内と外との気温差はどのくらいあるの?
シベリア鉄道の車内はTシャツ一枚でも過ごせちゃうような、18〜20℃くらいの快適空間になっているんすけど、廊下で外の温度を確認するとマイナス20℃とかになっていたりして「日本より全然寒いな」って。
(写真提供:久松さん)
場所によってはマイナス40℃にもなるところもあるそうです。
「これ以上寒くなっても、もう変わらないんじゃないか?」っていう気がして来てしまいます。
寒さで痛くなるのは空気に触れているところで、本当に痛くて「耳が取れる〜取れる〜」ってなりますね(笑)。
僕は耳を覆うタイプのニット帽をかぶっていたんですけど、持って来て本当に良かったと思いました。
あと鼻水がすごい出るんですけど、鼻水も凍りましたよ。
いつのまにか凍っていて、何かの拍子に「あ!凍ってる!」って気付くんです。
髪の毛も凍ります。
自分の履いている息がちょっとした水蒸気みたいになって、それでバキバキに髪が凍るんです。
それが暖かい列車の車内に戻ると、溶け出して濡れた感じになるんですよ。
- バイカル湖は見れるか?
ウラジオストク〜モスクワのルートがバイカル湖のそばを通るのは夜中。そのためバイカル湖は残念ながら見ることができません。
休憩がてら一度シベリア鉄道を下車して一泊してバイカル湖を見るという手があります。
- 途中駅に停車中できることは?
シベリア鉄道は大きい駅では20分くらい停車します。
停車駅には直説すぐに行けるスーパーがあることも珍しくないため、停車中にちょっとしたお酒おつまみを購入できます。
- 車内と外の気温差は?
2月頃の場合、外はマイナス20℃ですが車内は大体20℃に保たれていて快適です。
シベリア鉄道の車内ではどんな人たちと出会った?
別にいつ飲んでも問題なかったのは贅沢でしたね。
あ、そうだ、スーパーでお酒とおつまみを買うようになったきっかけがあって、
それは同じ車両で偶然出会った日本人の旅人に「お酒とおつまみを買っておいたほうがいいよ」みたいなことを言われた事でした。
その日本人の方は日本を代表する有名な某大手食品加工会社で重要な仕事をされた経験のある人でした。
某ファーストフードの某定番のメニューを作ったこともあるようなすごい方なんですよ。
(写真提供:久松さん)
某大手食品加工会社を退職されて、次の仕事が決まったので、その間に行けるところへ行っておきたいということで旅をされているそうでした。
シベリア鉄道に乗って割とすぐに知り合いましたね。
「日本の方ですか?」「そうですそうです」ていう感じで僕らの方から話しかけたんです。
毎晩お酒持ってその人の部屋に入ってたり、お互いの買ったものを当てたりしながらご一緒しました。
それはちょっと心強かったですし非常にありがたかったですね。
シベリア鉄道の乗客の人たちはやっぱりほとんどロシア人?
でもやっぱり大多数はロシア人ですね。
ロシア人で、僕らみたいに端から端まで横断しようみたいなことではなく、生活の中で使っているような感じの人が多かったように思います。
学歴が結構高い人たちで片方は弁護士、片方が国立図書館の司書というお二人でした。
英語を話せる夫婦だったので英語で会話しました。
シベリア鉄道の車内で怖いロシア人の人に出会ったりはした?
ガタイがすごくて、いきなり部屋に入ってきたのでこっちは「えーっ⁉︎」ってなって(笑)
基本的に鉄道内は廊下のところは開け放してるんで、ヒョイって入ってくる感じで、そのおじさんに「ハーイ!」なんて言われて。
結構フレンドリーな感じで来たんですけど、僕らは「おっかな〜‼︎」ってなってて。
それでおじさんがいきなりベッドを兼ねたソファに座り始めてまた「えーっ!」みたいな。
そのおじさんが「ユポニツ?ユポニツ?(日本人?日本人?)」って聞いて来て。
それで「そうそう」って返して。
喧嘩したら秒殺されそうな。しかもタンクトップなんですよw。タンクトップに短パンなんですよ。いやおっかなかったですよマジで。
その元軍人のおじさんは軽い気持ちで来てくれた感じですかね?
ローマ字の筆談してて紙に何か書いて渡してくるので見たら「hiroshima」って書いてあったりして。
それで「日本はロシアとアメリカのどっちの味方なんだ?」って聞かれたので、そこはもう「ロシアの味方」っていうしかないですよねw。仲良くなりましたよ。
「おい、本当かよ⁉︎」みたいな顔をされてw
「でもお前んとこの国はアメリカと仲がいいよな?」とかもう「どーなの?どーなの?」みたいな感じのことをすごい聞かれてました。
そしたら今度は自分の嫁さんを連れて来て(笑)。
その嫁さんが元軍人のおじさんに「あんたやめなよ!」みたいなこと言いながら「じゃ筆談にすれば?」って紙を出して来てっていうやり取りがありましたね。
最後の最後は元軍人のおじさんは嫁さんに引っ張られながら部屋を出て行きましたね。
で、その嫁さんにはその後も結構お世話になってて、途中降りた駅の売店とかで「あれ欲しいの」とかいうとその嫁さんが店員さんに話してくれて、僕らに「いくらよ」って教えてくれたりとか。
シベリア鉄道の車内で1番やり取りをたくさんした人はどんな人?
結構ふくよかな見た目の、目鼻立ちはロシア人らしい目鼻立ちのくっきりした方です。
そのおばちゃんが話すのはロシア語だけだったんですけど「美味しいっていうのは〇〇って言うのよ」みたいな感じでロシア語はその人から結構色々教えてもらいました。
会話は全部ロシア語だったんですけど、ボディランゲージとかで結構伝わるんですよね。
販売のおばちゃんなので基本的に「買え買え」「こんなのもあるわよ!これなんか美味しいわよ!」みたいな感じなんですけど。
勧められたものを買って「美味しい!」って言うと「ね!美味しいでしょ!」みたいなやりとりをしてました。
あと各部屋回ってるんで、また戻ってくるんですけどその時にチラッと覗いてきて「食べた?」みたいなw
とても気さくでとにかく明るいおばちゃんで、1週間ずっといてくれていい感じに接してもらいました。
「母ちゃんみたいだね」みたいな話を僕らでしてましたよ。
シベリア鉄道の車内での食事はどうしていたか?
食堂車はシベリア鉄道の列車の後ろの方にあって、乗客はみんなそこへきて食事をすることができます。
ただ、食堂車にロシア料理らしいロシア料理はそこまで多くなくって。
シャケのステーキとか、あとは肉類も一応ありました。
(写真提供:久松さん)
お酒もありますが、スーパーで買うのに比べるとやっぱり割高でしたね。
当時はちょうどロシアの経済が暴落していた時だったので1個50円くらいでした。
なのでお菓子感覚でピロシキを食べていました。朝食にピロシキ、おやつにピロシキみたいな。
ロシアの人たちは電車内でよく食べ物の交換をするのだとか。
僕らはカップ麺みたいなジャンク系しか持参してなかったので、何かをあげるというのが少し難しかったですが、柿の種(柿ピー)は好評でした。
ロシア人夫婦はパンとトマト、きゅうり、サラミにチーズなどを持ってきていて、それを車内でナイフを使って切って挟んでくれました。
とても美味しかったですよ。
パンは日本人からするとパサパサ系の感じですが、ロシアの人の好みのパンでしたね。
スーパーで買った食べ物の味はどんなだった?
魚がロシアはかなり多いので、マリネみたいなものを買ったりして。
それも結構安かったんですけどぎっしりと入ってて、つまみというよりむしろ食事状態でした。
ロシアフードばかり食べていて日本食が食べたくなっていたので、その缶詰を食べた時は「あぁ〜(美味しい)!」ってなりました。
持ってきていた割り箸がすごい重宝しましたね。
缶詰はいろんな国で買ってみると面白そうです。
どうしても無理な食べ物とかはあった?
日本とあんまり変わんないです。
ただ、乳製品の棚が広くて品揃えた多種多様だというのは見てわかりました。
…お米かなあれ?もしくはケフィアみたいな固形物的なものが入ってるのが主流のようです。
ヨーグルトはそれと普通のタイプが半々くらいで置いてあるんですよ。
僕は間違って米みたいなのとイチゴソースが一緒に入ってるのを買っちゃって(笑)。
米っぽいんですけど、はっきりとわからないんですよね(笑)。
米みたいな白いツブツブが入っていてイチゴ味がするんです(笑)。
もう本当に美味しくなかったです。
米にヨーグルトにイチゴソースなんで(笑)どんなに頑張ってもムリですムリ、美味しくない。
でもそれがスーパーに半々くらいで置いてあるんですよ。
ロシアの人はそれが美味しいのかもしれないですね。
- 食堂車について
食堂車は列車の後方にあり、ボルシチを始めシャケのステーキや肉類などを食べることができます。
窓から景色を眺めながら食事することができます。
お酒なども飲めますが、スーパーなどに比べると割高に。
- 途中駅のスーパーで買える美味しいもの
ビールとおつまみの缶詰がおすすめです。
缶詰は魚ものが充実しており安くてぎっしりと入っていてとても美味しく、ビールは日本のと比べると癖のない味で美味しい。
モスクワでシベリア鉄道の旅を終えた時の心境は?
(写真提供:久松さん)
ホームに降りた時は結構、哀愁のある雰囲気を味わいました。
「1960年代くらいの昔の上野駅に汽車で乗ってきたらこういう感じなのかな?」っていう自分の中のイメージと重なるような哀愁のある雰囲気でしたね。
外のプラットホームと建物が離れていて、赤い文字で「モスクワ」って書いてあって。
その時に「電車の旅の良さはこういうところなのかな」って体感しました。
ただ降りるだけ。一切何のチェックもありません。本当に何もないので。
シベリア鉄道が到着するモスクワの駅は、そんなに栄えたところではありませんでした。
なのでそこからメトロに乗って、ホテルなどのある中心街に行きました。
シベリア鉄道の旅はこれで終了ですね。
【まとめ】シベリア鉄道でロシアを横断して見つけたこと気づいたことは?
そういうのを体験して「別に大丈夫なんだ!」って気付いたりとかはあるのではないかと思います。
僕の場合は東日本大震災の時に、水とか止まってお風呂とか入れないというのを経験したことがあるので「まぁ大丈夫だろう」というのがある程度ありました。
なのでそこまで強烈なインパクトではなかったんですけど、お風呂に入れないというのは、人によってはかなり印象的なのではないかなと思います。
(写真提供:久松さん)
そういうのは乗った後に感じますね。良さに気付いたというか、趣味が1つ増える瞬間でもあります。
「自分はこういうのにも興味があるんだなぁ」「自分はこういうのが好きなんだなぁ」というのに気づきますね。
そうですね、シベリア鉄道に乗る前は電車とかに興味はなかったんですけど、今ではタイの電車旅をしたいとか、イタリアとスイスあたりの山脈を走ってるベルニア鉄道などにも乗ってみたいなって夢が生まれました。
シベリア鉄道って、鉄道界の王道といえば王道じゃないですか。
1番長い日にちをかけて、辛いかもしれないけどある意味有名どころで、最初に「行きたい!」ってなる場所で。
それで実際に乗ってみたら「電車っていいじゃん!」ってなって「他にも世界には色々な鉄道があるよね」って。
(写真提供:久松さん)
そうですね、また乗りたいです。
乗りたいですけど、シベリア鉄道にはもう1つ別の、北京からのルートがあるんですよ。
ウラジオストクではなく北京側からモンゴルのウランバートルを通って行くのがあるんですけど、そっちで行ってみたいという感じですね。
モンゴルの草原とか楽しそうだなと思います。
あと北京側からのシベリア鉄道の方が車両が豪華らしいので、それもちょっと、いいなぁって思って。
ではシベリア鉄道の旅は、当時は必死だったりもしたけど、帰ってきたら「行ってよかったー!」ってなったんですね?
なんだかんだ言って良かったですね。
「また行きたい!」ってそれはなりますよね。
基本的に乗ってるだけなんで、どういう技術が身についたとか、そういうのはないっすよ全然(笑)。
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