観光地化されていない世界遺産。静かな中世の世界に入り込むならルーマニアへ!

ヨーロッパ移住6年 ビールマニアトリップラー Asuka
「世界に羽ばたく人間」と信じて日本を飛び出し11年。アジアやヨーロッパで働きながら、約50カ国を旅する。旅先では大好きなビールを飲むことが何よりの楽しみ♪ 現在はベルギーで出会ったパートナーとともに、期間限定の日本生活中。 プロフィールの詳細はこちら

こんにちは!ビール大好きトリップラーのAsukaです。

私はヨーロッパに6年住んで、ヨーロッパ中を旅してきました!

ヨーロッパは中世の魅力が残る街がたくさん。数多くの世界遺産もあり、世界中からやってくるたくさんの観光客であふれています。

どの世界遺産も建物はきれいに修復され、歴史あるヨーロッパの古い街並みがきれいに保たれています。

その努力はすごいなと、いつも驚かされます。

 

でも、旅をしていると、ふとこんなこと思うことがありませんか?

観光地はなんだか『作られた』感じがする。

誰もいない自分だけの空間を楽しんでみたい。

そんな方にオススメしたいのがルーマニアの世界遺産!

私は約50ヶ国、100ヶ所の世界遺産を訪問しました。

どの世界遺産も素晴らしかったのすが、中でも深く心に残っているのがルーマニアの世界遺産です!

 

ルーマニアってどんな国?

ヨーロッパの東に位置するルーマニア。

面積はなかなか大きいのですが、旅行のガイドブックもあまり出版されておらず、観光地としてはあまり人気がないようです。

ルーマニアって、一体どんな国なんでしょうか?

 

ルーマニアの基本情報


  • 首都:ブカレスト
  • 通貨:レウ [表記 RON] 1RON  ≒  28円 ※2017年6月現在
  • 言語:ルーマニア語
 

ルーマニアの歴史

歴史を知るとルーマニア旅行はより一層面白くなります。

ルーマニアの歴史をとーっても簡単に紹介します!

ローマ時代:ローマ帝国の侵略

古代からこの地方にはダキア人が住んでいました。

しかし、2世紀頃から始まったローマ帝国の侵攻によりローマ帝国の植民地となったルーマニア。

ローマ人がたくさん住み着いたことが、ルーマニアの起源となりました。

「ルーマニア(ROMANIA)」という国名はローマ人に由来しています。

国名以外に、言葉にもその歴史は残っています。

ルーマニアはスラブ語の国に囲まれていますが、ルーマニア語だけはイタリアと同じラテンの言葉なんです。

 

中世:周辺国との戦いとドラキュラ伯爵

ワラキア、トランシルヴァニア、モルダヴィアの3国に分かれていた中世のルーマニア。

東からはハンガリー王国、北からはポーランド王国、南からはオスマン帝国。

常に周辺国からの侵略の脅威にさらされ、戦ってきました。



この時代に活躍したのが「ドラキュラ伯爵」。

ドラキュラの話は実在したヴラド・ツェペシュをモデルにして作られました。

「串刺し公」とも呼ばれなんだか恐ろしいようですが、オスマン帝国の侵略からワラキアを守ったとして英雄として讃えられています。

シギショアラという街ではドラキュラの銅像を見たり、ドラキュラが生まれた家に行くことができます。

 

戦後:社会主義とチャウシェスク政権

第2次世界大戦後は、ソ連の圧力の下に社会主義の道を歩み始めます。

そこで現れたのが、有名な独裁者 チャウシェスク

やりたい放題の政治だったようです。



単一の建築物としては世界でペンタゴンに次いで大きいとされる建物、ブカレストにあるチャウシェスクの宮殿です。

いかにチャウシェスクがやりたい放題だったか、この宮殿を見ると一目で分かります。

大きさだけでなく、内装の豪華さにも度肝を抜かれてしまいました。

 

現在:民主化からEU加盟

1992年のルーマニ革命を経てルーマニアは民主化されました。2007年にはEUにも加盟。

しかし、経済成長を思うように遂げることはできていません。

失業率も依然として高く、「チャウセスク政権時代の方が暮らしがよかった」と言う人さえいるそうです。

ルーマニアの世界遺産



文化遺産・自然遺産合わせて7ヶ所の世界遺産が登録されています。

7つの世界遺産の中から、【モルダヴィア北部の壁画教会群】と【トランシルヴァニア地方の要塞教会のある村群】2つの世界遺産について紹介します!

 

【世界遺産1】静かな世界遺産。モルダヴィアの教会群



ルーマニア北部にある世界遺産。

ウクライナとの国境にも近いモルダヴィア地方には、壁に絵が描かれた小さな教会がたくさん残っています。

このうち次の8つの教会が世界遺産として登録されています。



 

侵略の脅威の中、人々の心の支えとなった壁画教会



教会が建てられたのは、イスラム教のオスマン帝国からの侵略戦争の真っ只中にあった15世紀〜16世紀。

教会にはキリスト教の絵だけでなく、オスマン帝国との戦争の絵が描かれています。

長く辛い戦争。

モルダヴィアの人々は教会の絵を、戦う自分たちの姿と照らし合わせていました。

絵から勇気をもらうとともに、静かな教会で疲れた心を癒していたに違いありません。

壁画には、平和を願う人々の想いがたくさん込められているのでした。

 

美しい壁画教会の見どころ



やはり美しい壁画は一番の見どころです。

こちらはとても有名なヴォロネツ修道院の「最後の審判」

左は天国、右は地獄を表しています。

 



静かな教会は、まったくと言っていいほど観光地化されていません。

観光客はほとんどおらず、屋台のお土産屋さんが1つ2つある程度でした。

 



もう片側の壁画が完全に消えてしまったアルボーレ修道院。

周りを囲む塀もなく、墓地と並んでポツンと建っていました。

これが世界遺産だとは信じられず、思わず疑ってしまうほどでした。

 



少しずつ消えていく壁画。

雨や風にさらされる状態で、教会の壁画を保存するのはかなり難しいようです。

修復を続けるには費用がかかります。

国の財政も厳しく、観光収入にも頼れない状況で世界遺産を残していくのは大変です。

 



誰もいない中、静かに祈りを捧げる修道女の姿がとても印象的でした。

この静かな世界遺産をぜひ守り続けていってもらいたい。私には願うだけしかできません。

でも、この記事を読んでモルダヴィアの教会群に興味を持って訪れてくれる人が1人でもいたら、少しでも役に立てるのかもしれません。

 

モルダヴィアの教会群への行き方



拠点:スチャヴァ

とても小さな街ですが、ホテルがいくつかあります。

残念ながら世界遺産への公共交通機関はありません。

スチャヴァからタクシーをチャーターしたり、レンタカーを借りるのがベストです。

私はレンタカーを借りて周りました!

 

【世界遺産2】中世の姿を残すトランシルヴァニアの要塞教会がある村


トランシルヴァニア地方にある村は、立派な要塞に囲まれた教会が残っています。

小高い丘に建てられた立派な教会は、教会ではなくお城にも見えます。

次の7つの村が世界遺産として登録されています。


戦いから人々を守り続けた要塞教会



要塞教会は、周囲の国による侵略戦争から村人を守るために建てられました。

そのため要塞はとても厚く立派に作られています。

要塞の中には、人々が生きていくのに必要な食料や水も蓄えられていました。

 

戦うための武器もあります。

プレジュメルの要塞教会にある「死のオルガン」は有名な武器です。

いくつもの投石機や大砲を並べて、同時に発射したそうです。

高く厚い要塞の向こうから、大量の大砲が飛んでくる・・・考えただけでも走って逃げ出したくなるほど恐ろしくなってしまいます。

 

要塞教会と村の見どころ



高く立派な要塞。

白がきれいなプレジュメルの要塞は、高さ12m、厚さ3m〜4m。

トランシルヴァニア地方の要塞教会群の中で、最も重厚です。

 



こちらはビエルタンの要塞。

要塞は村によって色や形が違うので、いくつも見て周るのが、とても楽しいんです

 



サスキズの教会には、要塞が残っていませんでした。

その代わり、とても立派な時計塔が残っています。

私が行った頃は上には登れませんでしたが、今は上まで登れるようになっているそうです。

 



要塞教会がある村に共通して言えることは、どこもとてものんびりとしています。

道路もきちんと舗装されていないところが多く、馬や牛など家畜もあちこちにいます。

 



車がほとんど通らない山奥の小さな村。

エンジンの音はせず、馬が歩く音、牛が鳴く声が聞こえてきます。

目の前に見えている景色が世界遺産だとは思えません。

旅行をしていることさえ忘れて、ただ静かな中世の村にタイムスリップしたような気分になりました。

 

トランシルヴァニアの要塞教会がある村への行き方

トランシルヴァニアの要塞教会を周るには、ブラショフからレンタカーを借りるか日帰りツアーへ参加、もしくはシギショアラからタクシーをチャーターすると便利です。

全ての教会を周るのであればレンタカーがおすすめです。

 

(レンタカー・ツアー利用)拠点:ブラショフ



世界遺産には登録されていませんが、中世の魅力残るとてもきれいな街です。

ブラショフには、ブタペストやウィーンなどの大都市と首都ブカレストを結ぶ長距離列車が停まります。

ルーマニア旅行の拠点となる便利な都市です。



 

(タクシー利用)拠点:シギショアラ



世界遺産にも登録されているとてもきれいな街です!

ドラキュラの生まれた家もあり、1日かけて街をゆっくり歩いてまわるのも楽しい♪

とても静かな街ですが、少しだけ観光地化されています。



お土産屋さんもあるので、かわいいルーマニア土産が見つかるかも♪


ルーマニア旅行の気になること!

旅の前に私が一番心配していたのは「ルーマニアに行って本当に大丈夫?」ということでした。

ニュースではよくない犯罪の話ばかり耳にします。特にヨーロッパの観光地では、ルーマニア人によるスリが多発しています。

正直なところあまり良いイメージがなかったルーマニアですが、実際に行ってみるといい意味で予想が裏切られました。

治安は大丈夫?

あくまで私が感じたことですが、ブリュッセルやパリ、ローマといった観光地よりも怖くありませんでした。

ヨーロッパの観光地には、スリを疑いたくなるような怪しい人たくさんいます。しかしルーマニアではそのような怪しい人たちを見かけませんでした。

観光地化されていない世界遺産には観光客もほとんどいません。そのため、観光客を狙ったスリもいないのかもしれません。

だからと言って安心してはいけません。

貴重品はしっかりと身につけて管理する、知らない人には絶対についていかないなど、最低限のことは気をつけてください。

 

ルーマニアでの運転は怖くない?


交通ルールは他のヨーロッパの国と同じです。

ルーマニアで気を付けることは
  • 道路に穴が多い
  • 動物が多い
道路の舗装状態は良くありません。

スピードを100km/h近く出す道路でも、突然道路の真ん中に大きな穴が現れてビックリすることが何度もありました!

穴がいつ現れるのか、ヒヤヒヤしながら運転をしていました。



農業中心ののどかな国なので、動物も自由奔放に道路を歩いています。

 

こんなのんびりした国ですが、スピード違反はあちこちで取り締まっています!

私も1度警察に止められてしまいました ( ̄▽ ̄;)

当たり前ですが、法廷速度はちゃんと守りましょう!

 

まとめ

観光地化されていない静かなルーマニアの世界遺産を2つ、紹介しました!

ルーマニアには中世の面影が残る魅力的な街がたくさんあります。

観光客もいない静かな中で、数々の戦争を耐え抜いてきた建物をぼーっと眺めていると、歴史の重みを感じます。

公共交通機関があまり発展しておらず多少不便なことはありますが、ぜひルーマニアへ足を運んでみてください。

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