【インド旅行におすすめのケララ】静寂につつまれ、自分を取り戻す旅

通訳 × 心理カウンセラーtripler「Erica」
当時4歳半の息子を引き連れオーストラリアへ子連れ大学留学。8年滞在の後、インドで暮らして日本へ帰国。現在、通訳と心理カウンセラーの仕事をしている。「人生って楽しむためにあるはず」と本気で思っているので、心の中はいつも次に住む国を考えている。⇒プロフィールの詳細はこちら

インドに住んだことがある私が、日本に帰ってからずっと行きたかった場所「ケララ」。写真を眺めては夢を膨らませていました。

そんな私の夢が叶ったのは日本に戻った2年後のことでした。

友人と二人で訪れた憧れのケララは、必要最小限の音しか存在しない静寂に包まれた場所でした。

ケララとはどんなところ?

ケララの概要



ケララ州はインドの南西部にあり、「Gods own country(神に抱かれる国)」と呼ばれています。

インドで最も教育水準が高く、識字率はほぼ100%、また医療のレベルも高く死亡率も低い州です。

この地域は何本もの河川が流れ込んでいて、「バックウォーター(水郷地帯)」と呼ばれるヤシの木や入江、運河が続く美しい風景が広がっています。

ケララへ行くにはコーチンかトリヴァンドラム空港を利用します。ケララは縦に長い州なので、訪れる場所で到着する空港が変わります。

私たちはクマラコムが旅のスタートだったので、トリヴァンドラム空港を選びました。

ケララでの過ごし方

おすすめはホームステイ



私たちが宿泊先に選んだのはホームステイです。ホームステイといっても、部屋を借りるのではなく、ホストファミリーの自宅のある広い敷地内のコテージに宿泊します。

夜はホストファミリーの家でみんなで食事をして、朝と昼は中庭のテーブルで食事をするというスタイルです。



ホストファミリーはマダムとご主人と8歳の娘さん、そしてご主人のお母さんの四人家族でした。ご主人は企業で働いているので、ホームステイはほぼマダムが仕切っていました。

ホームステイ先に着くまで



トリヴァンドラム空港でのピックアップサービスを頼んでいたので、お迎えのドライバーさんと合流。彼の運転でクマラコムを目指します。

車に揺られること2時間ほど。あそこだよ!と指差されたのは川の向こう側。

そこからはボートに乗って、スーツケースとともに向こう岸まで渡ります。このボートも風景も私がずっと憧れていたものでした。

私たちはネットの写真だけでここを予約したのですが、そんな不安を一気に吹き飛ばしてくれる光景が広がっていました。

ご飯が美味しすぎる



私たちの楽しみはなんといってもマダムが作ってくれるご飯。毎日カレーが出てくるのですが、同じカレーが出てきたことは一度もありませんでした。

フィッシュカレーやオクラのカレーなど、どのカレーもおいしくて、私たちがホームステイ中に一番多く口にした言葉は間違いなく「ご飯まだかなぁ」でした。

着いた日の夕食で全部ペロリと食べた私たちの様子を見たからか、次の日からは明らかに用意される食事の量が多くなっていました。それすらもまた食べてしまう私たちでしたが、それくらい本当においしかったのです。

テレビもwi-fiもない環境

コテージにはテレビもWi-Fiもありませんでした。チェックインの手続きをした時、マダムから「No TV, No Internetね」を笑顔で言われました。あるがままのものを楽しんでね、と。

その言葉を聞いたとき、ここで過ごす4日間が一層楽しみになりました。

実際にその環境で過ごした4日間、ネットを見たいとかメールチェックをしたいとか、そんな気持ちは湧いてきませんでした。全く、なかったのです。

夕方はボートでサンセットを見に行く



サンセットの時間になると、コテージの前からボートに乗ってサンセットを見に行きました。

私たちとボートを漕ぐ無口なおじさんだけ。静かにボートが進んでいきます。

聞こえるのはオールが立てる水の音だけです。



一番サンセットが美しく見えるベストスポットでおじさんがボートを停めてくれて、太陽が地平線に沈むのを眺めます

私も友人も何も話さず、ただ日が沈んでいくのを黙って見ていました。心が洗われていくのがわかるほどでした。

周りから聞こえてくる音が一切ない、音の存在しない世界。太陽が水平線に沈む音が聞こえそうなほどの静けさ。こんな体験は初めてでした。

私たちの気がすむまで、おじさんはボートの後ろのほうで何も言わず待っていてくれます。

「Thank you」と振り返るとオールが水に沈み、音のない世界から水の音だけが聞こえる世界へと変わります。

翌日も、その翌日も、私たちはサンセットを見に連れて行ってもらいました。そのたびに心が無になり、時には涙が出てきそうになりました。

最低限の音だけの世界

ホームステイ中は、ベンチで本を読んだり写真を撮ったり、川沿いに座って景色を眺めたりと、のんびり過ごしました。

そんな中で私と友人が話したのは「ここって最低限の音しか聞こえないね」ということ。

いかに自分の日常が不要な音であふれていたのかということがわかりました。

鳥の声、夕方にどこからか聞こえるお祈りの声、水の音。

聞こえてくるのはそれだけなのです。

小さな村を散歩

向こう岸へは手漕ぎボートで



翌日はクマラコムの地元の小さな村の散策に出かけました。村は向こう岸なので、ボートで乗せていってもらいます。帰りのお迎えの時間を約束して、散策へ。

ローカルの人々との出会い

クマラコムの村の様子はこんな感じです。



小さなお店が並び、おばさまたちの朝の会話。村の様子を肌で感じることができました。


子供達の大歓声



散策中、キャー!!という歓声が聞こえるので何事かと思って見てみると、私の少し先を歩いていた友人が、芸能人並に子供達から歓声を浴びていました。

私も合流するとまたまた大騒ぎ。ちょうど休み時間だったのか、校舎のあちこちからみんな手を振ってくれて、私たちが振り返すとキャー!!の声が一層大きくなります。

日本人が珍しいのか、いったい何をそんなに喜んでもらっているのかわからないけれど、私たちもちょっとした芸能人気分に。



騒ぎを聞きつけた先生たちまで手を振ってくれて、最後は授業再開のベルと共にみんな校舎に消えていきました。

バックウォータークルーズ

バックウォータークルーズとは

ホームステイを終えた私たちの次の目的は、バックウォーター(水郷地帯)クルーズです。

アレッピーからクマラコムまでの水郷地帯の眺めは特に美しく、最もケララらしい風景が見られる場所だといわれています。

そのバックウォーターを歩くくらいのスピードでボートがゆっくりと進んでいって、バックウォーター沿いに住んでいるローカルの人たちの暮らしを見ることができます。

日帰りクルーズもありますが、私たちはハウスボートで一泊するプランを選びました。

貸切りハウスボート



ハウスボートと呼ばれるベッドルームやバスルーム、リビング、キッチン付きの貸切ボートで一泊の旅のスタートです。

出発は朝10時。ボートに乗り込むとウェルカムフルーツが飾ってありました。

2日分の食材も積み込まれ、クルー二人とシェフが乗り込むとクルーズのスタートです。

出港



ゆっくりとゆっくりと、ボートが水路を進んでいきます。



頬にあたるさわやかな風、ヤシの木のそよぐ音、水辺の匂い、ボートの静かなエンジン音。すべてが優しくておだやかでした。

ボートの両側には小さな村があり、地元の人たちの生活を見ることができます。




食事はリクエスト



ハウスボートにはシェフが乗船していて、私たちのリクエストに応じて食事を作ってくれます。

毎食「何が食べたい?」と聞いてもらって、なんという贅沢!と感動の私たち。

野菜などの食材はあらかじめ積み込まれていて、生ものはクルーズ中に川辺のお店で新鮮なものを買ってくれます。

私たちはお魚をリクエストしたので、シーフードのお店にボートを横付け、食材を調達してくれました。



三食、本当においしくいただきました。

サンセット



サンセットの時間になると、ベストスポットでボートを停めてくれました。エンジンを切ってボートを停泊してくれたので、ホームステイの時と同様に全く音のない、時が止まったような静けさにつつまれました。

憧れだった場所でただ静かに日が沈むのを見ていると、幸せだけど、でもちょっと切ないような何ともいえない感情が溢れてきました。

何分停まってくれていたのかもわからないほど、私たちはただただずっとこの景色をぼーっと見ていました。



他のハウスボートも停まっていました。

必要最低限の音しか存在しない静寂

音のない世界



私たちが過ごしたホームステイとバックウォータークルーズ。

そこは必要最小限の音しか聞こえてこない場所でした。

ホームステイでは、朝には小鳥の声で目が覚め、夕方には向こう岸から聞こえるお祈りの声で「そろそろ夕食の時間かな」と思う、そんな4日間を過ごしました。

バックウォータークルーズでは静かにボートが進むので、ボートが立てる水の音さえ消え入りそうなほど静かなのです。

そういう環境にいるうちに、不思議と私も友人もあれこれ話すより、ただぼーっと風景を眺めたりする時間が増えていきました。

自然の音

必要最低限の音、それは自然の音なのだと気付きました。

風のそよぐ音、水の流れる音、木々が揺れる音。聞こえるのは「そこにあるのがあたりまえの音」だけでした。

最初の日にホストファミリーのマダムが「あるがままのものを楽しんでね」と言った意味はこういうことだったのかもしれません。

こんな環境にいたら私はもっと心穏やかに生きられるだろうなと、ここに住んでいる人たちが羨ましくなりました。

自分を取り戻す時間



必要最低限の音、自然の音しかない場所で過ごした一週間は、私の中の何かを変えてくれました。

人って本当はこんな世界で生きられるんだと思ったことで、自分がシンプルに生きられるような気がしました。

また普段の生活では得られない「静寂につつまれる」という状況は、日常の生活でフル回転していた頭を静かにしてくれました。

何も考えず、ただそこにあるものを見て過ごす。その時間がどれほど大切なものなのかを実感しました。

ケララへのアクセス方法


日本からトリヴァンドラム国際空港へ

日本からトリヴァンドラムまでの直行便はないので、シンガポール経由で行くのが一般的です。

成田→(約7時間半)→シンガポール・チャンギ空港→(約4時間半)→トリヴァンドラムというルートです。

私は関空からだったので、関空→(約7時間)→シンガポール・チャンギ空港→(約4時間半)→トリヴァンドラムでした。

トリヴァンドラム国際空港からケララへ

空港からケララまでは車で約2時間です。

宿泊先を予約したときに、空港でのピックアップサービスもお願いしておきましょう。

私たちは宿泊サイトからホームステイを申し込んだのですが、そこにピックアップサービスを希望するかどうかのチェックを入れるところがありました。

もしチェックを入れるところがなければ、ピックアップをお願いしたいとコメント欄に入れておくと宿泊の確認メールとともに待ち合わせ場所や時間、目印などを書いたメールが届きます。

私たちはピックアップ料金が宿泊代に含まれていましたが、ここは必ず確認しておきましょう。

私は何度もインドでピックアップサービスをお願いしていますが、宿泊先が手配してくれるタクシーは法外な値段を取られることはないので安心していいと思います。

まとめ

憧れだったケララは、風景や食事だけではなく多くの大切なものを与えてくれました。

なによりこの「静寂」と出会えたことは、プライスレスの宝物です。

またホストファミリーや無口だけど毎日黙々とボートを漕いでサンセットに連れていってくれたおじさん、村で出会った子供達。ハウスボートで暖かくおもてなしをしてくれたクルーやシェフの人たち。

そんな人たちの出会いも、大切な思い出です。

日常にちょっと疲れたら、自然の音しか存在しない「静寂のケララ」への旅はいかがですか?

 

 

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